佐藤幹夫著『評伝島成郎』が出る!!

評伝 島成郎 (単行本)

評伝 島成郎 (単行本)

知人の佐藤幹夫氏が『評伝島成郎』を上梓する。成郎と書いて、しげお、と読みます。
島は既に鬼籍に入られています。

発売日は3月20日

オールドリベラリストにはよく知られた島成郎である。
知らない方は、少し調べていただけば、戦後史に重要な思想家且つ医師であることが解ります。

そうです、60年反安保闘争をリードしたブント全学連書記長です。
共産党(旧左翼)から分派し、共産主義者同盟を創設し、新左翼の流れを作った思想家であり医師(東大医学部)です。

安保闘争以降、島は沖縄にわたり精神医療に多くの実績を残しました。
沖縄での圧倒的の信頼とシンバシーは特筆されてよい。佐藤氏はご自身のライフワークが障碍者の支援とネットワークづくりにあり、島とは共鳴しあったようです。

安保闘争のリーダーとしての島以降のことは意外とまとまった紹介がなく、この本は新しい島の素顔と実績を知らせてくれるでしょう。

佐野眞一の『唐牛伝』が昨年出て、売れ行きは好調とのこと。
この島成郎も60年安保を知る世代も消えていこうとするなかで、最後のチャンスとなるでしょう。

ぜひ多くの方々に読んでいただきたいと思います。

なお余談ですが、『唐牛伝』は、発刊以後新たな資料等を追加して、増補版が文庫になって増刷されるようです。時期は夏頃。
新しい私の知る唐牛健太郎の生前資料を佐野眞一には送っておりますので、さらに唐牛の彫琢は精彩を放ってイキイキとした像が完結することでしょう。