2018-01-01から1年間の記事一覧

是枝監督『万引き家族』寸評

今日は是枝監督の「万引き家族」の上映初日、さっそく観てきた。ひとことで佳い作品だ、ただしプロ受けするが素人受けするかどうかは疑問。 それは帰りがけの観客の口々にあれがパルムドール賞をもらうほどのものかと言った感想が聴こえてきたきたことでも解…

地方の本屋さんも、『評伝島成郎』を山積みしてください!!

今日は地元の本屋を回った。 「評伝島成郎」が置いてないから、若い店長にお願いした。 ところが、島成郎を知らない、安保闘争も知らない、という。 ひょっとして理系なのと訊くとそうだと言うのだが、それにしてももう宇宙人ばかりだ。 少し説明して、新聞…

日大アメフト問題の本質―どこにだってある軍隊体質と人格破壊方式

日大アメフト問題も、いよいよ田中理事長の言動に焦点が集まってきた。 田中理事長が相撲部OBで、1970年日大闘争の頃大学側の立場で活躍したであろうことを知る人は知っているのであるが、今日のテレ朝ではそれを裏付けるような事実はなしに一代記を報じてい…

今井照容氏還暦・『出版人』五周年を祝う!

―祝賀 献句― 兵の祀りは果てなし緑の夜 5月21日(月)、久しぶりの東京でした。今井氏が発行している『出版人・広告人』が発行5周年を迎えたことと、 今井氏が還暦を迎えたこと、 これをともに寿ぎ、神田山の上ホテルにて盛大な宴が催された。 100人は参加され…

公営住宅は「独り者」の入居を拡大させよ

公営住宅はなぜ「独り者」を排除するのか。 入居資格がほとんど二人となっている。一人はあっても割り当てそのものが少なく募集時点で空きがない状態が多いようだ。 わが市営住宅でみると、0.5%ぐらいか。 これは身障者の割り当てよりも少ないのではないのか…

俳句弾圧事件不忘の碑―朝日新聞マブソン青眼インタビュー記事

朝日新聞阪神支局の崔記者が俳人青眼マブソン(仏人)のインタビュー記事を送ってくれた。 俳句弾圧事件不忘の碑建立の発起人である。(愚生は二月にアップしているので参照願いたし) マブソンについては記事の通り、付け加えればモデルのような奥さんと女児が…

もう立夏です、『イマジン』を聴きながら

『イマジン』など流れて薫風のカフェ 至高 『イマジン』はビートルズの1971年の作。まだ冷戦の激しかった時代、 アメリカのベトナム戦争の敗北が濃厚になった時代、 全世界の学生反乱が終焉に向かう予感の時期、 ジェーン・コーンバンディ(仏)が、「想像力だ…

朝鮮戦争の直接の当事国ではない日本、どうあるべきか

日本が蚊帳の外というマスコミの認識は違うだろう。 日本は、朝鮮戦争の当事者ではないし、当面第一には当事者が平和協定結んでもらえばいい。 安倍を擁護するつもりは全くないが、まあ日本がでしゃばってどうこうする余地はなかったのではないか。 まず韓国…

「明治150年」の読み直し―津田左右吉の維新観を手掛かりにして(子安宣邦教授講義より)

子安宣邦先生の講義。(2017.4.22) 明治150年の年に維新論の見直し。 津田左右吉「明治憲法の成立まで」を手掛かりに。(A) 1.津田は、薩長のクーデターとみている。徳川の政権返上後も、慶喜中心の公儀政体派が多かった。ために西郷らは謀略的工作をもって幕…

福井紳一著『羽田の記憶』読後感

福井紳一さんの『羽田の記憶』(「かつて10.8羽田闘争があった」)を読んだ。この本が出たことは知っていたが何故か触手が動かずにいた。大道寺将司をこの中で取り上げているというので、中古本を取り寄せた。 一言でいい文章だと思った。福井さんの論理的だろ…

大阪安倍総理打倒総がかりデモ2018.4.14

佐川虚偽答弁ヒラメ官僚も早々と大阪特捜部は不起訴とした。 一方まだまだ籠池夫妻は拘束が続く。咳が治まらないなか、久しぶりに靭公園から難波までデモに参加。 雨ではあったがかなりの人が参加していた。 ニュースになったのか、ネットでは参加人数がみあ…

IWJ総力取材「森友・加計問題」「国民投票法の杜撰」「放送法の危険」

安倍政権の出鱈目、国家の統治機構を破壊する蛮行を、IWJが告発する。 とにかく見て、考えよう。 事態は並々ならぬ危険水域に入っていることが解るはずだ。

大阪メトロ開始、民営化の成功・失敗の基準

昨日は大阪市営地下鉄が民営化され、大阪メトロとなった。 橋下徹知事時代からの「念願」が維新の会としてはかなったことになる。 顧問を務めた高橋洋一が自画自賛している。われわれがやってきた民営化は失敗したためしがないと。 竹中平蔵といい、こうした…

大道寺ちはる編集『最終獄中通信 大道寺将司』を拝受

『最終獄中通信大道寺将司』(河出書房新社) 編集発行人大道寺ちはる様、 特急の編集で大変だったことと思います。欠落原稿の補填 につきなんとかお役に立てましたでしょうか。 太田昌国さまの長い接見人と、支援誌『キタコブシ』発行 の完結を労いたいと思い…

森友学園事件佐川証言の感想―文書改竄と安倍夫婦の影響

今日は丸一日テレビに釘づけであった。佐川証言を観ていた。 一言でいって、ポンチ絵であった。 まるで元理財局長佐川証人は、確信犯的に安倍夫婦、官邸、政治家の特別の関与はなかったと、その件だけは明確に断言するのである。佐川の癖として、裏に何かあ…

森友事件の政治(安倍夫婦)と官僚の「忖度」

森友事件の財務省官僚は、安倍総理夫婦の声が聞こえ、日本会議の名刺を目にし、維新の会の府議に恫喝され、理財局迫田局長がおそらく直接何らかの指示をしたなら、安倍夫婦が直接関与しなかったとしても、これはもう情況的に安倍からの意向であると受け取ら…

ヤン・ヨンヒさん、『朝鮮大学校物語』を出版

またまた本の紹介です。ヤン・ヨンヒさんが本を出しました。『朝鮮大学校物語―ここはにほんではありません』という自伝的小説。映画『かぞくのくに』は秀逸でした。在日の祖国への哀切と嫌悪の屈折した心情をきめ細やかに描いておりました。「あんな言葉」を…

佐藤幹夫著『評伝島成郎』が出る!!

評伝 島成郎 (単行本)作者: 佐藤幹夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2018/03/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る知人の佐藤幹夫氏が『評伝島成郎』を上梓する。成郎と書いて、しげお、と読みます。 島は既に鬼籍に入られています。発売…

ル・モンド紙が在日コリアンの特集を組んだ―日本社会の特質を炙り出す

2017年6月25日 在日コリアンに関する仏ル・モンド紙の総力特集 2017年3月に、フランスで最も権威ある新聞ル・モンドにて、まるまる3ページにわたって、日本で暮らす在日コリアンや朝鮮学校の状況に関する特集が載ったようです(記事原文はこちら)。最近にな…

詩語はなぜ難しくなりがちなのか―添田馨

詩人の添田馨氏がある人の質問に返した説明です。 簡潔にして平易な説明ですので、忘備録に入れさせていただきます。 コメントありがとうございます。お問いかけの内容にうまく答えられるか不安ですが、いま自分が言える範囲でご回答させて頂きます。あくま…

昭和俳句弾圧事件から学ぶこと

金子兜太の死と「俳句弾圧事件不忘の碑」建立を前回報告させていただいた。何を学ぶことができるのか、 国家権力からの弾圧のみならず、善意の俳人、 善意の俳句愛好者が 弾圧に回るということ。 俳人は自分の結社内の共同性の質をいつも健全に保つことに腐…

「俳句弾圧不忘の碑」除幕式

「俳句弾圧不忘の碑」除幕式 1940年(昭和十五年)二月十四日から1943年(昭和十八年)十二月六日まで、当時の戦争・軍国主義を批判・風刺した俳句や反体制的な作品を作ったとして、少なくとも計四十四人の俳人が治安維持法容疑で検挙され、うち十三人が懲役刑を…

追悼・俳人金子兜太

小説・俳句の大家小林恭二氏の情報で今金子兜太が死去したことを知りました。俳句を知らない人には馴染のない名前かもしれない。戦後俳句をけん引してきた象徴的な俳人です。元現俳協会長。 この25日には上田の無言館で、昭和俳句弾圧事件被害者を追悼する「…

第6回尹東柱追悼詩祭(2018年)

第6回尹東柱追悼詩祭(企画・司会大橋愛由等氏) 於同志社大学今出川キャンパス今回は新たな参加者も加わり、韓国からも参加があり楽しい祭となりました。 全て何らかの表現者ですので、各人が作品朗読や演奏を行いました。 写真の中の横断幕は、韓国画家のイ…

洗剤の香料は「香害」です、止めてください!!

昨日は日曜日でこのカフェも満員でした。両隣の女性が、きつい洗剤の香料の匂いを放ち、気分が悪くなりました。 普段は読書で3時間ぐらいは粘るのですが、1時間で退出。最近子供さんを中心に香料の匂いでアレルギーをひき起こし、重篤な病状を発する方々も増…

NHK「西郷どん」の西郷像のくだらなさ―林真理子脚本の劣悪

今日は、肉離れの足を引きずり福井紳一氏の『戦中史』を取りに出かけた。 この部厚さでは読了まで一か月はかかりそうだ。さて西郷隆盛のことである。 先日は山崎行太郎先生が、「西郷どん」の時代考証担当した友人(歴史学教授)が製作陣や林真理子と訣別して…

野中広務追悼―青春のひとコマに

野中広務死去。 野中の名を知ったのは大学院で食えなくなり右往左往している頃だった。社民連三上隆京都府会議員の事務所にアルバイトでもぐりこんで、秘書スタッフとして働き始めたため府議会の情報に接するようになる。三上隆は京大生のときあの荒神橋事件…

木村真市議とともに豊中を変える会新年会(2018年正月)

今日は「豊中を変える会」新年会。 出席は、木村真市議と黒川敦彦今治市加計学園問題を考える会代表。内容はすでにマスコミに報じられている森友学園事件と加計学園事件の経過報告。 木村報告、 近畿財務局が佐川が無いとしてきた契約交渉記録が漏れ出た。そ…

閲読者へのお断り―拙ブログのポリシーについて

日頃の閲読に感謝申し上げます。拙ブログは常時1000人程度までの閲読者がいるものと想定しております。その中で、改めてポリシーというほどのことでもありませんが、筆者の意図を開示いたします。 1.孤独に書くこと、時代に拮抗する批評性をもつこと、ジャー…

「海坂」という美しい言葉、老の坂の不明を恥じる。

今日は新聞社の文化センターの件で久しぶりに古巣を訪問。昔の部下が顔を見つけてくれて握手を求めてくれた。それぞれが老けたが、同じことをして同じ日常が続いているようだ。 変哲もなく続いていることにホッとするところもあって、加齢とは変化を拒むもの…