■小沢一郎の反撃「企業献金禁止」

この政治家のカンのよさは、修羅場の経験を経て獲得されたものに違いない。


自らが、政治団体を排してダイレクトに資金管理団体へ入れているにもかかわらず、形式犯でこれほど政治生命を検察に弄ばれるのなら、「企業献金」など全面禁止にしろという提案は、まさに肉を斬らせて骨を断つというところだろう。


これに自民党はどう答えるか?
先の年間29億円の献金を捨てて、真っ向小沢と勝負できるのか?


それにしても特捜は二階他、与党献金者への捜索は一向にすすめないのは、やはり小沢ありきであったと自白しているようなものだ。

さて、問題は小沢が辞任すればさらに自民党には恐ろしい修羅場が待っている。小沢は二の手三の手を読んでいるだろう。


検察はこの献金事件で勝ったとしても、今の趨勢では民主党政権の可能性は依然つづいており、現実のものとなったとき、手痛い仕返しが待っていることを忘れてはいけない。


それは国民の意思として検察の恣意的な権力運用を是正するという本来の民主主義の貫徹をおこなうものだ。


民主党が局長級以上の総入れ替えを計画しているらしいが、それは正当な政策実現のための手法だと思う。
アメリカの大統領制のように、より政権交代で政策実現をしようとすれば、ズフズフの自民に擦り寄ってきた官僚トップからつぶさなければならない。


小沢は官僚問題から自民、民主、地方問題などオールラウンドに見渡せる数少ない政治家といえる。
個人の功罪は相半ばだろうが、今、毒をもって毒を制する本当のプロの政治家が必要とされている。


下ろすのはいつでもできる、この閉塞を打開できるのは少なくとも麻生ではない。