最高裁「ヒラメ」裁判官の審査を推進しよう

評論家副島隆彦氏が最高裁裁判官に×(罰)を与えようと提唱している。
来る衆院選挙の折に、「最高裁判所裁判官国民審査法」に基づく裁判官の国民審査投票が同時に行われる。

私は今まで、裁判官全員に無条件に×をつけてきた。
理由は、曲がりなりに法学部で法律と法曹業界を知るにつけ、最高裁判事にまで上り詰める連中は価値基準が第一義的に「秩序維持」であると知っているからであった。

こうした私の認識は勿論一面的で問題もあるのだが、数々の権力寄りの判決や「冤罪」と思われる事案への再審の門戸のかたくなな対応を見せられると、法が人を助けるものになっていないとつくづく思っていたからでもある。

今回、副島隆彦氏は、四人の裁判官の名を挙げて×をつける国民運動を提唱している。

対象は以下四人。

×竹崎博允(長官)(たけざき ひろのぶ)  

×茄子弘平(なす こうへい)

×近藤崇晴(こんどう たかはる)

×竹内行夫(たけうち ゆきお)

副島氏はこの四人の罪を次のように述べています。

 まず、最高裁長官の竹崎という人は、最近導入された裁判員制度を実現させたという実績だけで長官になった人です。 政府や法務省の方針に忠実に従う判決ばかりをだす裁判官のことを、「ヒラメ裁判官」と、弁護士の間では言います。それは、魚のヒラメのように上しか見えないという意味で、自分の出世の事だけを考えている人間という意味です。

 ヒラメという魚は、海底の砂地にへばりついている間に、上のほうのエサの小魚ばかりを見ていたので、片目まで同じ側に移ってしまったという魚です。

 次に、“国策捜査(こくさくそうさ)”に引っかかった佐藤優(さとうまさる)氏の 最高裁への上告を、この7月1日に棄却(ききゃく)したのが、那須弘平(なすこうへい)裁判官です。この人は弁護士あがりです。

 三番目に、竹内行夫(たけうちゆきお)裁判官は、元外務次官です。次官というのが各省の官僚(行政官)のトップです。 この人物こそは、小泉政権時代に、駐レバノン大使だった天木直人(あまきなおと)氏が、「アメリカべったりの小泉政権イラク戦争支持に反対する」と言って、外務省の方針に公然と刃向(はむ)かって外務省を解雇 (免職、めんしょく)になった天木氏のクビを切った責任者です。

それから政治家の鈴木宗男(すずきむねお)氏と佐藤優(さとうまさる)氏を、外務省の北方領土問題のことで罠(わな)に嵌(はめ)て失脚させた時の責任者の一人です。

 佐藤優氏は、各所で、「外交官上がりの竹内行夫氏は、司法試験を受けて合格してから最高裁の判事になって欲しい。車の運転免許も無いのに、トラックの運転をされては危ない」と言っている。私も彼から直接聞きました。

 そして、最後の4人目の近藤崇晴 (こんどうたかはる)裁判官が、 植草一秀氏の「痴漢(ちかん)えん罪事件」の上告棄却(じょうこくききゃく)をした裁判官です。

 近藤(こんどう)裁判官は、仙台高等裁判書の所長上がりだが、普通は、仙台高裁長からは、最高裁裁判官にはなれない。それがなったということは、よほど小泉純一郎首相(当時)から、好かれていたのだろう、と業界で囁(ささ)かれている。彼が任命されたせいで、他の適任者たちが落とされたのだから。

 近藤裁判官は、防衛医科大学教授が、東京・小田急線の満員電車内で、女子高校生の下着に手を入れるなどして、強制わいせつの罪に問われた事件では、今年の4月14日に、無罪判決を出しています。それにもかかわらず、植草事件の方は、ろくに審理もせずに、上告をあっけなく棄却しています。

 最高裁裁判官は、権力に逆らう判決を出しては行けない、ということが脳に刷り込まれている人種です。長年「ヒラメ裁判官」の生活をしてきて、権力の大きな意志が働いている事件の場合、その判断に逆らないと、反射神経的に決断した人です。

 だから、防衛医大教授の痴漢えん罪事件では、判決の「補足意見」の中で、「被害者の供述は、たやすく信用し、被告人の供述は頭から疑ってかかることのないよう、厳に自戒すべきだ」 とか、「やったかどうかわからない以上、『無罪の推定』原理により、被告人には無罪を言いわたすべきなのである」 と言っておきながら、植草事件では、まったく正反対の高裁判決を支持するとした。

この不正な判決によって、現在、刑務所に収監されている植草一秀氏のことを考えると、私たちはこの近藤裁判官の矛盾した判決をとうてい許すことができません。


特に、竹内行夫は悪辣で司法試験も通っていない外交官あがりである。こういう人物でも最高裁判事になれるとは知らなかった。
いかに小泉元総理人脈に繋がることによって、つまり司法が人事制度的に行政の下僕になりはてているかというこてが視てとれる。

今回は、私もこの四人に的を絞って×をつけよう。
今までのようにむやみに全員×にすると、何を国民が問題としているか不分明になるから。

副島隆彦氏の提唱に共鳴する方は、是非ご自身のブログで取り上げていただきたいと思います。


■さらに詳細を知りたい方は副島隆彦氏のページへ
    ↓
http://www.snsi-j.jp/boyaki/diary.cgi


最高裁裁判官の判決の詳細を知りたい方は
    ↓
司法ジャーナリストの「忘れられた一票、国民審査判断資料」
http://hpcgi2.nifty.com/misoshiru/houwiki/wiki.cgi?p=%CB%BA%A4%EC%A4%E9%A4%EC%A4%BF%B0%EC%C9%BC+%A3%B2%A3%B0%A3%B0X