今朝のTV朝日に辻本清美が単独で出演していた。
その中で、辻本は次のように述べていた。
連立解消は残念であり、複雑な心境です。
ただ、社民党としては、沖縄の基地問題は連立以前からのテーマであり鳩山総理と調整がつかず連立解消となったことは止むをえない。
しかしながら、この問題は、鳩山総理独りが悪くて責任をとらせるのではなく、自分も閣僚のひとりであったわけだから、わたしたち社民党にも責任の一端はあるのです。
社民党が離脱したからといって、なにも正義の味方だなどということではないのです。
結果として、沖縄の県民のみなさんの期待を実現できなかったということは、閣僚全員が責任を負って、これからも継続的に検討を進めなければならないでしょう。
この発言は、福島党首などよりはるかに納得させられる。
社民党にはこの認識が極めて大事であり、この認識ができるか、それとも執行部のように鳩山民主党の責任にして、正義を演出し、党勢拡大への糧にして終わるのかの違いは、近い将来党の消滅を迎えるか、日本に社会民主主義を定着して、落ち着いた日本型福祉国家を実現できるかどうかの分水嶺である。
社民党執行部は、相も変わらず文化サヨクの世襲的ポジションを確保したまま、手を汚さず、責任を最終的に負わず、「反体制的」言辞を弄んでいるが、そのスタンスでいる限り、今の国民からはどんどん見放されていくだろう。
もし、今回の離脱を福島党首のようにしか認識せず、鬼の首でもとったように拍手喝采している文化サヨクがいるとすれば、自民党小泉を支持したB層と同質だといっていい。脊髄反射なのだ。
国民は、サヨク的ポーズでメシを食うことを喜んでいるのではない。そのポジションに満足しているのは、文化サヨクだけだ。
国民は、具体的沖縄基地撤去を望んでいるのである。
わたしは、前回の日記へコメントされた社民党シンパらしい文化サヨクに対して、いくつか感情に任せて反論めいた質問をしている。
もし辻本清美の発言と認識がホンモノなら、わたしの質問に基づいて、政治と社会運動をつなぐ環を至急確立すべきである。
最低でも、社民党の企画で、全沖縄基地撤去の24時間専門ネットの立ち上げを実現すること。
社民党企画で、2014年までの沖縄基地撤去推進プロジェクトを有識者、活動家を糾合して国民運動の推進をすべきである。
散発的、分散的にある今の運動団体を一本に纏め上げて、国民運動に上昇させることができるのは、政党しかないのである。
共産党の教条主義と無責任さではとてもまとめきれないのは戦後60年の左翼運動史が語っているからである。
それにしても辻本清美は成長した。
政治の勘所もつかめて、実務的に真摯にこなす姿勢は立派だといっていい。
今回の閣僚という権力の運用を経験して、また一回り大きくなってくれることを期待したい。
なによりも、大阪人の佳さである柔軟性を備えている。只でさえ教条的な党官僚に固まった社民党にあっては奮闘を期待したい。
福島は早めに辻本に党首を譲るほうがいいだろう。