■関西電力の東北地震対応レスポンス

関西電力の東北地震に対する対応の説明が、本日3月15日付けでホームページに表示された。
地震発生3月11日から数えて4日目である。

12日13日が土日だから、大企業の関電は14(月)15(火)の外から見る限り二日で動いたと推測できる。

これは大企業関電としては、速いのか?遅いのか?判断は微妙なところだ。微妙というのは、未曾有の大地震に土日は全く機能していなかったのか、或いは関電に支援を期待する顧客への説明は後回しで体制作りに奔走していたのか、よく解らないからだ。

わたしも含めて、電力不足への対応支援を真剣に心配していた人は多かった。
わたしは電力問題で12日には問い合わせを入れている。一刻を争うので関電はどういう支援になるのか知りたかった。関電の対応を聞き個人として協力したいと思った。

13日(日)に橋下知事より、関電と話し合った結果100万キロワットの電力供給をおこなうが、供給能力は足りているので府民は通常生活でも問題ない旨のコメントがtweetされた。

橋下徹知事からの回答】

節電について。関西電力とも協議しました。関西においては、これまでの節電努力以上に、過度に節電する必要はありません。技術上の観点から、関西から関東・東北に送電できる量には限りがあり、今の関西電力の供給能力からすると、皆さんの節電がなくても、この限界量まではきちん送電できます。

関西から送れるのは100万キロワット。

関西電力は、数100万キロワット単位で供給能力があります。

皆さんの節電がなくても、限界量の100万キロワットはきちんと関東へ送ることができます。イベント系については、明日僕もメッセージを出そうと思っていますが、普通にやる方が良いと思います。(tweet2,13,21:00)


橋下知事が13日(日)にtweetしているので、休日であっても担当者とは協議しており、即応していると見てよい。
しかし奇妙である。行政側から先に発表があるのは、橋本知事の危機管理能力が高いのか、顧客サービスの意識が関電が低いのか?。橋下知事が協議したという限り最低でも同時発表の方が顧客としては誠意とレスポンスの速さに安心する。

しかし、この100万キロワットの供給は、現行の技術枠の範囲で、いわば検討したわけではなくただ決まっていることを返事したというにすぎないとも受け取れる。

専門家からすると無茶なのだろうとは思うが、庶民としては危険な稼働中の東電の原発は一斉に止めて、不足分を全て関電から賄うことができればと期待しのだ。

爆発した福島以外に東通(青森)、女川(宮城)、東海第二(茨木)、浜岡(静岡)と今回の地震に連動する太平洋プレートに沿ってこれだけある。東北は当然とまっているのだろうが、浜岡はまだ稼働しているようだ。

少なくとも一旦東電は全て止めて、根本的見直しをして欲しいが、それには別エリアとのインタフェースを自在にコントロールできなければならない。

危機管理は、もともと想定の範囲をこえるから危機であって、想定の範囲を遥かにこえたから仕方ないなどとは論理矛盾だろう。

こうした危機を越えていくコストが莫大になるという考えもあろろうが、目標として試行錯誤しない限り、コストはまた低減もされないのだ。

関電のホームページは官僚臭のする簡単な文面である。
いかにも下知といった感じだ。タイトルの「かかる」などことさら官僚文書を強調している感じだし、少なくとも「事象」はいただけない。はっきり「被災事故」と明記すべきであろう。

                                        2011年3月15日
東北地方太平洋沖地震にかかる関西電力の対応について


 この度の東北地方太平洋沖地震により尊いお命を亡くされた方々のご冥福を、心からお祈りするとともに、被災された方々やご家族はじめ、関係する皆さまに、心からお見舞いを申し上げたいと思います。また、行方不明となっている方々のご無事が、一刻も早く確認されることを心からお祈りいたします。
 当社は、被災地域に対して、電力の応援融通や復旧支援を通じ、総力を挙げて最大限の取組みを行ってまいります。
 当社からの応援融通については、周波数変換設備(合計容量:約100万kW)を通して融通する必要がありますが、電力各社と協力しながら最大限の電力融通を行ってまいります。
 復旧支援については、原子力部門・ネットワーク部門の人員の派遣や、化学消防車・発電機車などの資機材の支援を通じて、行ってまいります。
 また、当社原子力発電所につきましては、今回の事象を踏まえ、引き続き、安全・安定運転ならびに設備の安全確保に万全を期すとともに、今回の事態の推移を注視しつつ、必要な対応をすみやかに行い、全社を挙げて最大限の努力を続けていきたいと思います。
以上 

http://www.kepco.co.jp/notice/0315-1j.html

なんのためにこのようにねちねちと書くかといえば、はたして関電の原発安全説明と被災事故のレスポンスは如何に?ということであり、東電のこの程度の放射線量は人体に安全であるという説明を誰も信じなくなっていることを踏まえて、明日にもわれら関西庶民に降りかかるかもしれない「事象」を避ける方策を立てて欲しいと思うからである。