「美味しんぼ」事件と風評被害の本質、そして細川護熙さんがんばれ!

細川氏、活動休止へ=体調不良で静養―脱原発会議
(時事通信社 - 05月15日 03:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=2882500

細川さんも寄る年波にはかなわないか、
本当の伝統保守の立場を最後に鮮明にした脱原発政策だ。
長生きして何とか資金だけでもいいから出して欲しい。
小泉さんは、経団連から顧問料の入る役職を全て辞めて、財界との利害関係を絶ったとのこと。
戦略論をもたない日本人は、小泉さんのような人は分かりづらく、倫理で論じるから本当の課題がなかなか進まない。
小泉さんの総理大臣時代の新自由主義政策は、確かに日本社会に負の問題を遺した。私も当時反対した。またこの人の不勉強と無知を問題視してきた。
しかし、シングルイシューについて、明確な政策を出したときそれはそれとして評価する態度はだいじではないだろうか?
今後方向が違えば、論議して、誤っている方向なら修正してもえばいいと思う。
共産党化して、イデオロギーの運動にして解決課題そっちのけで、デモやってみんなで自己満足してしまう。
吉本隆明は、皇国少年だった自分を反省して、集団心性による倫理的禁圧が、日本人の左右を問わず、民族的欠陥遺伝子だと述べている。

だから、先の都知事選候補宇都宮氏が都知事選で敗北して、「細川さんにだけは得票数で上回った、これは勝利だ」と言ったとき、共産党とその同伴者たちの、抜きがたい右翼体質、一種のファシズム運動と同質性を露呈したのである。

さて原発事故の「風評被害」が取り沙汰されてきた。
東大の安冨教授が興味ある正論を述べている。

美味しんぼ騒動の本質は「立場主義」にある]

「立場」が人間よりも上にあり、「立場」を守ることが何よりも優先され、「立場」を守るためには何をしても許される……という日本に蔓延する「立場主義」を厳しく指弾してきた安冨歩東京大学教授が2014年5月13日にFrance10のインタビューに応じ、「美味しんぼ」事件について語った。

いま話題の「『美味しんぼ』福島の真実㉓」に登場した福島大学の荒木田岳・准教授と共著がある安冨教授は

「人間社会は風評によって成り立つ。風評なくしてコミュニケーションなし」

と喝破した上で、「美味しんぼ」騒動が抱える暴力性を告発する。

「風評には良い風評と悪い風評がある」

福島の野菜は美味しいとか、福島は自然豊かで素晴らしいところだというのも風評です。これは『良い風評』なんです。風評被害は「良い風評」が被害を受けているのです。「良い風評」が被害を受けたのは放射能がバラまかれたからで、責任は東京電力にあります。風評に被害を与えたのは放射能なのですから。

安冨教授の風評原論

「この世は風評でできている。「ブランド」というのは「良い風評」のことだ。「風評被害」というのは、「良い風評が被害を受ける」ということだ。腹をたてるべきは「良い風評」に放射能をバラまいて被害の原因を作った奴に対してである。「風評」に対して腹を立てたら、ブランドも消えてなくなる。」
(日仏共同テレビ提供)