待望の世界最高峰の哲学―竹田青嗣『欲望論』1巻、2巻刊行!

長年日本の哲学の刷新と深化を続けてきた竹田青嗣が、集大成の哲学書を刊行した。
竹田を40年にわたって追いかけてきた筆者は、哲学に無縁のひとたちにも読んでいただきたい本だ。
竹田青嗣西研を哲学・思想の原理的師として耽読し、現象学研究会で直接の謦咳に接して手ほどきを受けてきた。
マルクス主義の後退とポストモダンの登場による、価値相対主義の蔓延は、グローバリズムと相まって深刻な社会問題を生じさせた。
とくに左派の「反国家」意識が、グローバリズムと同期することで、国家の壁を融解させて市場原理主義を蔓延させた。
いま一度、近代原理の成立を哲学的に根拠づけ、「自由」についてほとんど論述しなかったマルクスの帰結を克服するために、ルソーとヘーゲルの普遍的「自由」の展開を検証する。
そのため、人間とはなにか、フッサールニーチェを足場として、人間とは「欲望」の存在であり、「欲望」こそがギリシャ以来未解決の哲学的堂々巡りを超えていくものだと説く。



欲望論第1巻 講談社


欲望論第2巻 講談社