本当の思想的、抒情的、とは『ジョジョ・ラビット』(タイカ・ワイティティ監督)のことだ!

佐藤清文さんに教えてもらったので、『ジョジョ・ラビット』を観た。

素晴らしい映画だ!
ここ10年で最も出来のいい、コメディー仕立ての思想的映画だと言える。小生の好みの作品である。

内容は下手な解説より予告もあるので、ここでは省く。

主人公ジョジョ役のローマン・グリフィン・デイビスがムチャクチャ可愛く、しかも絶妙な演技力を発揮しているのには驚いた。
数ある子役でもピカイチではないか。

その母親役のローシー・スカーレット・ヨハーンもいつものように名演技、息子との掛け合いに金言続出、
反ナチ抵抗地下組織の一員で、広場で括られて息子が脚に取りすがって泣くシーンは、パロディを超えていた。

脚本・監督兼ヒトラー役の、タイカ・ワイティティの作品は初めてだが、実に上手い、
悲劇の時代をコメディタッチにして、しかもズシッと胸に落ちて、深く考えさせられた。

本当の抒情とはこういうものなのだろう。