立民党と公明党の新党立ち上げはいろいろ論評は出るだろう。
政治はいつも現状分析によって流動するもので、別に驚くに値しない。
公明党の見解は、おおむねレアルな現実政治をとらえていて、その危機感は妥当なものである。
ヨーロッパの混乱を参考に、日本が極右の伸張を早期に封じこめようとする斎藤代表の意図そのものには共感する。
両党とも離党して新党へ参加する者だけ、選挙応援をすると公明が言っているので、明日の綱領発表をもってどれくらいの議員が立民党側からでるかが鍵となろう。
フランスでは中道はマクロンの与党連合が匹敵するが、前回の選挙では極右国民連合(RN)が第一党、第二党が左翼の人民戦線、マクロンは三位で、決選投票でかろうじて左翼人民戦線が第一党となり、マクロン与党連合との連立で、極右RNを政権に就けさせず封じこめた。
ドイツは、極右Arfも第二党に躍進したが、左翼Die Linke(得票率は公明と同じ規模)も倍増し、保守のキリスト教民主同盟と連立を組み、Arfを政権から排除した。
中道と自称するかどうかは別として、選挙戦と連立での極右排除に成功している。
核心的課題は、ヨーロッパがなべて移民問題をキーにして、国内分断の結果極右ポピュラリズムが伸び、対抗する形で左翼ないし左派も急進している点だ。
日本のマスコミは極右伸長ばかり報じるが、左翼も確実に伸びている。
フランスの人民統一戦線の場合、20に上る左翼ないし左派政党がが大同団結をしている。
ヨーロッパの稜線を渡るような民主政と国民統合を維持しているのは、左翼と保守ないし中道との連立であり、それ以外選択肢は無くなっていることだ。
つまり左右の問題ではなく、目の前の課題は、「下」の受け皿を極右政党にさせてはならないということだ。
イギリスも、ドイツも、フランスも、そして自民、維新、参政党、保守党もこぞってスローガンと政策の見せかけは「下」の救済を盛り込み、騙し切る。
今回の斎藤・野田の会見をみていて、立民党の労働貴族相手から、斎藤の明確な中道理念のほうが本気度が伝わってくるのは私だけだろうか。立民党右派と化学反応を起こしてくれれば幸いである。
しかし、吉本隆明に習っていえば、今の結果を阻止できなかったという意味で、野党はすべて「等価」でしかない。
日本の左派は、ドイツ共産党になってはならない。