映画エンターテイメント

映画ロブ・ライナー監督『記者たち』鑑賞、ジャーナリズムは「愛国心」に敗北するのか?!

映画ロブ・ライナー監督『記者たち』鑑賞。 映画自体の作りはいかにもハリウッド調で、演出はステロタテプだともいえる。9.11テロの愛国旋風が吹き荒れるなか、子ブッシュ大統領とペンタゴンはイラクフセイン攻撃を画策。着々と政府の戦争計画は、議会多…

韓国映画『1987、ある闘いの真実』鑑賞、絶賛!!

『1987、ある闘いの真実』鑑賞1987年、韓国は長い軍事独裁政権が終焉、大統領の直接選挙制が施行されて盧泰愚大統領が誕生。盧泰愚は与党ではあったが民主制の初の大統領となった。この軍事独裁政治を打倒した民主化運動の過程を初めてチャン・ジュナン監督…

映画『ゲッペルスと私』の恐怖感

「ゲッペルスと私」を観た。監督は、クリスティアン・クレーネス他。 これは観ておかないと書物ではない時代としてのナチスが捉えられない。 私とは、若きポムゼルというゲッペルスの秘書をした特に政治好きでもない普通の女性のことだ。ナチスが社会に浸透…

是枝監督『万引き家族』寸評

今日は是枝監督の「万引き家族」の上映初日、さっそく観てきた。ひとことで佳い作品だ、ただしプロ受けするが素人受けするかどうかは疑問。 それは帰りがけの観客の口々にあれがパルムドール賞をもらうほどのものかと言った感想が聴こえてきたきたことでも解…

『三里塚のイカロス』(監督代島治彦)―闘争を皺に刻み、実存の淵を生きている

『三里塚のイカロス』(監督代島治彦)を観た。三里塚空港反対闘争の総括映画といってよいだろうか。話は現在から当時闘争に参加した者たちの証言をたどって進んでいく。住み着いて支援闘争をした女子学生が、援農からそのまま反対派農家へ嫁いだ嫁の回顧談、…

ロバート・ライシュ、エマニュエル・トッド、北田暁大、世界を切り拓く思想に光明をみる

わずか二日間で、どんより垂れこめたロンドンの空が一気に日本の秋晴れに変わったような体験をした。(1)ロバート・ライシュ「みんなの資本論」を第七芸術劇場で観る。 ライシュは、経済学者にしてクリントン政権下の労働長官。ハーバード時代クリントンと…

映画「朝日のあたる家」の上映館が決定−大阪編

太田隆文監督の「朝日のあたる家」が、原発映画ということで興業的にむつかしいのではないかと、全国の映画館が上映を躊躇しているという報告があったが、なんとか全国で順次決まってきているようだ。 一安心。先日も、宮崎駿監督の「風立ちぬ」を観た折、映…

ヤン・ヨンヒ監督『かぞくのくに』を鑑賞する

在日韓国朝鮮人をテーマにした作品には、マイノリティへ過度の思い入れをした日本人の作品と、民族主義をアイデンティの核にした在日二世の作品と、相場が決まっているので、飽き飽きしてみる気も起らないのが昨今のわたしの態度である。 たまたま読売文学賞…

「戦争とファシズム」映画祭-池田浩士先生のトークセッション

大阪十三(じゅうそう)にある第七芸術劇場において、想田和弘氏企画の「戦争とファシズム」映画祭が行われています。 本日12月30日(金)は、「ザ・ウェイブ」上映の後、池田浩士先生(精華大学名誉教授・写真)が想田氏とトークセッション。 「ザ・ウェイブ」は…

「一枚のハガキ」--99歳新藤兼人監督の遺言

今日大阪の千里中央のミニシアターで「一枚のハガキ」を鑑賞した。戦中世代の新藤兼人監督の遺言ともいえる戦争を題材にした作品である。多くの新藤作品を観てきたが、いつも通り淡々とした中に、人間存在の本質的な倫理を描いている点で、新藤の面目躍如と…

■お知らせ:ツイッター始めました。

このたび、twitterなるものを始めました。習得最中ですので、なんともいえませんが、忙しないもんです。笑また、キチット文章を書くのが面倒になるような気がします。ユーザー名 @haigujinですので、ご興味があればフォローしてみてください…

お知らせ/長島義明写真展「草原の海」(ノモンハン戦場跡)

またまたお知らせです。 大阪に在住の方は気軽に覗いてみてください。 長島義明さんは知り合いの高名な写真家。 アメリカのニューヨーク近代写真家協会賞?だったか唯一日本人で 受賞しており、海外での方が名が知られている。 平和な頃のアフガン巨大石仏像…

映画『昭和48年 一億三千万人分の一の覚書』のご紹介

今時このような地味ではあるが真面目な映画をこつこつ撮っている映画人がいることを嬉しく思う。 戦争と国家というものに生涯向き合わざるをえなかった元軍人でBC級戦犯の飯田進さんというご老人の生涯を撮ったドキュメンタリー映画が誕生した。 この飯田進…