2009-09-15 俳句:「顔」−『六曜』NO.16(2009,9,10) 文芸俳句 顔 至高初夏の視線の先の紅い爪緑陰やマスクちらほら対策本部われらまた豚に等しき夏インフルエンザ閃光がミサイルとなり青薄白黒黄の肌色とあり星条旗背景の顔の翳りを螢曳き影までの距離を保てり立葵空蝉となり山河に砕け散る自らを結び目となし蛇は死す胎内へ泳ぐ寂しさ稲光炎昼の群なす淫ら女学生命より臓器が大事羽抜鳥死線辺りの臓器を漁り不如帰夏蝶の世俗にまみれしこと遙か