普天間基地移設運動の旧態依然−利権派の摘発と若者の取り込みを

いよいよ、ナイーブな鳩山首相社民党普天間県外移設推進派が敗北し、利権派と官僚とCIAが勝利しようとしている。

辺野古海上案をまとめた元守屋防衛事務次官の証言によれば、利権派が米軍沖縄駐留部隊のトップとの気脈と人脈が長らく形成されていて、有利な利権取り込みのため米軍トップを動かして米政府から利権派の意のままに日本政府を翻弄している、と暴露証言をしているのだ。

沖縄内部における撤去派と利権派の峻別をもっと明確に訴求する必要があるのではないか。
でなければ、基地撤去に共感する全国の辺野古移転反対賛同者たちが、沖縄は反対といいながら利権を有利に引き出そうとする物取り「こじき論」に絡め捕られていく可能性があるのである。

今回のように、メディアがさんざん反対を報じながら、徳之島のように自治体首長の具体的反対表明は一切報道もなく、にやにやした沖縄県知事だけが曖昧にどちらにでも転ぶような会見報道だけを毎回見せられると、やはりな、と妙に納得してしまうのである。

これでは、本当に基地に苦しめられてきた民意と運動は、霧散してしまうのである。

メディアが故意か無意識かはわからないが、その報道だけをみていると、運動は何度も見慣れた既視感に満たされていて集会もマイクの前の決意表明も、遠い昭和のいち風景をみているような錯覚に襲われる。

要するに、本土と沖縄という強者と弱者というニ項対立が有効だった頃の図式ではなく、本土と沖縄を縦割りに貫く「新しい政治を求める人達と守旧利権派」という対立軸の設定を急務としなければ説得力を欠くように思えるのだ。

そう思っていた矢先、みごとな運動論の提案がブログ「世に倦む日日」氏より提案されていてた。

氏は四つの提案を具体的にされていて、極めてリアリティのある運動論である。
メディアが誘導する世論形成に対抗していくには、非常に有効だと思う。
以下に結論部だけ表示するが、氏のブログを読んで沖縄の人達は是非検討して欲しいと思う。

(1)ネットで運動を立ち上げて、モメンタムを創出する挑戦をすること、

(2)基地負担を憲法の権利問題として提起する訴訟を設計し、複数波の裁判闘争を展開すること、

(3)沖縄出身の歌手や俳優を運動にリクルートし、若い世代に普天間問題を訴えてもらうこと、

(4)県議が営業マンになって全国の市町村を歩き、国外移設の決議を取り集めること。

http://critic6.blog63.fc2.com/blog-entry-286.html