無名アイドルの死と、在日二世やしきたかじんの死

アイドルグループ「スチームガールズ」月宮かれんさん死去 17歳 事故のため
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=14&from=diary&id=3044112

無名ですね、芸人?歌手?
事故とだけ書かれているので、原因は藪の中。しかし交通事故ではないのだろう、そう書かないということは。

やたらアイドルグループが増えて、アイドルのハードルがさがってるから、よけいに「欲望論」としてみると悲しいね。

メディアの創る虚像を追って、叶わなければ挫折感を味わう。虚像を生きる人は時代のご都合やアイドルに寄生して食っている人たちのご都合次第。情報が発達してるから、だれでも手を伸ばせば簡単にアイドルになれて、六本木ヒルズに住めると思ってしまう。

それゆえ挫折感が蔓延し、嫉妬心と虚無感が多くの若者の心を占めて、弱い者へ向かって差別と排外主義を生んでいる。

本当のアイドルになるには、自己自身への厳しい訓練や人格形成がいるのだが、そこをすっ飛ばして可能だと思い込ませる見えざる時代の詐術。
AKBも、アイドルを演出されているだけで、本当のアイドルはつんくや三谷なのだ。彼らこそが巨万の富を得ているアイドル。
つんくも三谷も、厳しい自己研鑽を重ねてきたプロ中のプロ。

現在の若者の心の弱さ、虚像とホントを識別するリテラシー能力の欠如、これらが自己省察もなく放置されている結果、何者にもなれなかった自分の鬱屈と不全感が、より弱い者へ、自分が直接関係なく、何をしてもリアクションで自分が傷つかなくてすむ相手へと、黒い嫉妬心のハケ口を求めている。

それがいじめや中韓叩きや在日排外主義差別である。

さて何を言おうとしているかというと、
「ゆめいらんかね やしきたかじん伝」角岡伸彦小学館が出た。

初めて明かされたやしきたかじんの出自が、在日二世であったということ。

わたしは、たかじんの歌を高く評価し、もち歌の定番は「東京」だ。ま、そんなことはどうでもよい。

余り人の出自を重大なこととして見る見方は好まないが、彼の歌の群を抜いたソウルフルなエッセンスが何かと問うたとき、そこには多くの屈折と陰影が刻まれていて、それを切開せざるをえなくなるからだ。

彼がしばしば右寄りな政治発言をし、右翼番組「たかじんのそこまていって委員会」を高視聴率に成功させたのは何か。

在日二世の出自を隠して、中韓叩きという絶対感情で自我守ろうとする弱い者たちの番組を仕切ったのはなぜか?

たかじんの歌と発言の捻れやギャップは、真に時代を写している象徴ではないか?

早速謎を解きたく読んでみる。