柄谷行人が何やら賞をもらったとか、慶賀の至りです!!

柄谷行人がバーグルエン賞を受賞したようだ。
聞きなれない賞だが、最近できたアメリカ人が設立した賞らしい。
アメリカにもマルキストに賞を与えようなどとする好事家がいることに少し感動した。
柄谷はブントの理論家として記憶しているので、党派嫌いな私はあまり読む気がしなくて、文芸批評を少し読んだ程度だ。
近年、「世界史の構造」を読んで、成長ぶりに驚いて、先月でた「力と交換様式」を積んである。
確かに、マルキストとしてのマルクス的正当性を世界の先端で深化していると評価してもいいのではないのだろうか。
やはり文学をやってきただけに、存在論的な構造がただの哲学書とはいえない世界性を獲得しているように思う。多分それゆえに、外国人が読んでもマルキストの印象を与えなかったのかもしれない。
それにしても賞金100万ドル(1億3000万円)とはすごい。
81にもなってそんな大金もらってどうするんだろう、などとつまらぬ詮索をするのは、野暮というものか。
なお、一言苦言をていすれば、意味もなく吉本隆明を批判し始めて、吉本は怒って袂を分かった。
柄谷はアメリカに留学して何かを獲得したと奢ったのではないか。留学できるご身分はありがたい話だ。
吉本のように、在野にあって、文献コピーをとるにも順番の列に並び金を払わなければならない「身分」の、もと同士ともいうべき相手には、もう少し対応の仕方もあったのではないか、と残念に思う。
吉本を批判し倒せば、自分なりに天下を取れると思ったのだろうか。
私のなかでは、それゆえ柄谷の人間性の狭量さと小ささとして記憶されてきた。
まったく私の恣意的な憶測で、事情をよく知らぬ物見遊山の印象にすぎないが。
(Facebookより転載)