拙著『「ウクライナ」戦争と日本の論評について--リベラル派の言論を撃つ』ご案内

『飢餓陣営』55号の全容が発行人から発表がありましたのでご案内しておきます。

年間三回の発行を続けてきた「その筋」では権威ある雑誌、知る人ぞ知る思想誌です。

今回も「その筋」では書き手として、いや思想家として、批評家として無償の奮闘を続け、既存の大学やジャーナリズムに拮抗してきたひとたちです。

(いつもはもう少し著名な研究者も混じりますが)

今回の特集が「吉本隆明没後10周年」とありますように、吉本の影響を受け、吉本の継承できる思想を深化しようとする書き手/読み手で成り立っているといってよいでしょう。

特集を聴いていたら、吉本論の方が書きやすかったのですが、編集者からの注文はウクライナ戦争について要望されたので、「ウクライナ戦争と日本の論評ーリベラル派の言論を撃つ」となりました。

天邪鬼の性格が災いして、気軽に書きましたが、権威に洗脳されたリベラル派の誰も気づかぬ「盲点」を書くと同時に、誰も言わない本当に核の現実使用がみえた世界で、平和をどう追求するのか、そこにもヒントを記しました。

ご興味のある方は、サイトの目次を参考にして、よければ購読してみてください。

大方、がっかりするとは思いますがwww

『飢餓陣営』ウェブサイト

飢餓陣営 55  二〇二二年夏号 全354ページ 22年8月30日頃発売予定! : 佐藤幹夫の編集室 (webry.info)

銃弾から生まれた岸田新内閣閣僚発表に思う

岸田新内閣の閣僚人事が発表された。
相変わらずの変態チックな顔ぶれだが、
萩生田と二之湯を外したのは、評価できるだろう。
自民党人事などには関心も希望もないから、どうでもよい。
問題の本質は、国民がどこまで安倍を中心にヘドロ化した人脈を排除できるのか、飽きっぽい日本人がどこまで追い続けることがどきるのか、それにかかっている。
そして、統一教会を徹底暴露してきた、鈴木エイト、有田ヨシフへ統一教会側からのテロを防御できるかだ。
事件発生直後、統一教会の情報を提供したことで鈴木氏に全マスコミ、評論家が依存した。
いち早く鈴木氏には、身辺警護の強化をメールでアドバイス
彼は丁寧に返信してきて、住所も関係先もすべて把握されているとのことで、再度警察に御願いに行ってきますと述べていた。
TVの彼は、若い頃のカミソリのような鋭さと相応の年齢に達したことを知らせて、ジャーナリストらしい風格を漂わせていた。
それにしても山上徹也の頭の良さ、怨念の強さ、強固の意志力、改めて内閣改造まで激震を走らせたことは、テロリストとしてみごとであった。
一部リベラル派が、何を狙ったのか、盛んにこれはただの怨恨で、政治テロではないと、テレ朝なみの隠ぺいをまくしたてていた。
韓鶴子を倒しただけなら、これほど国民の嫌悪を呼び起こさなかっただろうし、アホリベラルが韓国蔑視だとか言い出しかねなかった。
山上徹也の勘は天下一品、テロリストの好きな私には彼から目が離せないのである。
そう、句友であった大道寺将司との晩年の獄中交流は、いまでも私の至福の時間であり続けている。そして拙著『俳句のアジール』を臨終間際に読み切って、枕元に置いたまま旅立ったことは永遠とは何かを教えてくれたように思う。
頭の良い山上も獄中で俳句や文章を書いて、弛緩しきった私たちに刃を向けて欲しいものだ。

77年目「ヒロシマの日」雑感と拙著論稿「ウンライナ戦争論」の薦め

ヒロシマの日ーもうみんなああそっうだったね、戦争はしてはいけないね、語り継ごう、といいつつ、国民の語る内容がどんどん核兵器抑止論になっていく。
岸田クソ政権は、沈黙を通し、相変わらず米国の核の傘を「妄信」している。
ウクライナをみたって、「ブダペスト覚書」を米国は護りゃあしない。武器供与でお茶濁している。
ウクライナは1800発の核爆弾をロシアへ委譲し、米ロはウクライナの安全保障を約束したのではなかったのか。
いまやロシアの核使用の恫喝にたじろぎ、米国はほとんど世界の警察国家になりえなくなった。
その最大の原因が、米国の核開発の停止と最新の限定戦術核でロシアに大幅な遅れをとっているからだ。
ロシアは軍備開発費の劣勢を、戦術核に的を絞り今や世界一の核大国だ。
こにはオバマ=バイデンのような「核なき世界」という理念が微塵もないからである。
ウクライナ戦争が、長期化し、米国もNATOも身動き取れないのはロシアの戦術核が、狂った悪魔プーチン(リベラル派のプーチンに言い分がある、悪魔視はいけないというアホに対して、あえて悪魔!と言っておく)は本気であり、それがよく分かっているためである。
さて、こうなると、リベラル派は総崩れだ。
エマニエル・トツドでさえも、「日本は核を持て」とアドバイスしてくる。
吉本隆明は言った、
「国民のもし攻められたらどうする」という素朴な不安に、説得的でない戦争反対や核兵器廃絶論は、無効であると。
単純にして、明快でなければ大衆は理解しにくいだろう。
昔より「映像」が発達したので、映像に頼るのもいいだろう。
しかし、核の悲惨さが強ければ強いほど、大衆は恐怖も強くし、「攻められたら」どうするのか?とより性急に問うだろう。
孫崎は、ウクライナで日本の平和論者は敗北した、と私と同じことを言っていたが、そこまでは同感である。
孫崎の理由は、どうするかについてリベラル派は何も言えていない、国会でも支援のみで与野党同調してしまった。
外交こそが抑止であり、どういう外交をしなければならないかが全く語られなかったと。
私はそれもそうだが、外交に失敗したから戦争になったというクラウゼビッツの言い方に習えば、外交が万能ではないと思う。
また核抑止論の否定論者については、現在のロシアと米国の核の差から、米国がこれ以上ウクライナ支援に踏み込めないのは、やはり一定の核抑止が働いているのではないのか。
すなわち、従来の核抑止論は転倒した形で有効化されてしまった。核保有国が、核=現実的に使える戦術核をちらつかせながら、敵国へ通常兵器で攻撃する。核にやられるのではなく、核によって通常兵器での戦争を思う存分遂行できる結果をもたらしているのである。
このことが日本の平和論者たちは不都合な真実のため、見ないようにしている。
世界のリベラルエリートたちは、トッドのように、いまやアメリカは日本を守りません、日本人はアメリカの「軍備」として消耗させられるだけなのです、核を持ちなさいとお節介なアドバイスをしてくれているのである。それが今や世界のリベラルエリートの常識になったのである。
孫崎同様日本の平和論者の情緒性が敗北したことは共有するが、
私は孫崎と別れて、またトッドのような現実論とも別れて、もう少し「リアリズムとしての平和論」を提案する。
私の「リアリズムとしての平和論」を夢物語だと笑うものには、カントのいう「永遠平和」は永遠に手にすることは不可能だろう。
思想誌『飢餓陣営』55号
『「ウクライナ戦争」と日本の論評についてーリベラル派の言論を撃つ』8月下旬発行、
「郵便振り替え00160 4 184978 飢餓陣営発行所」宛に、代金、税、送料、合わせて、1,850円、をお送りくだい。
に短いヒントを記した。
ご興味のある方は、お求めください。
東京の方は、東京堂で扱いがありますので、そちらでも求められます。
 

【告知】「ウクライナ戦争と日本の論評ーリベラル派の言論を撃つ」2022年8月発行

【告知】

思想誌『飢餓陣営』55号へ以下の評論を寄稿しました。

ウクライナ戦争と日本の論評ーリベラル派の言論を撃つ」

 (目次)

・侵攻の初期に流された論評への違和感

ソ連崩壊後の、ロシアとアクライナの外交史

・リベラル派への違和感ーなぜ私はアクライナ支援とプーチン批判をするのか

・日本の極右勢力の国権ナショナリズムの推奨

・ロシア擁護の主要因(その1)ー「NATO不拡大論」と弱小国民衆の意思

・   〃     (その2)ーウクライナの「ミンスク合意」停戦違反論

プーチンはなぜ「ウクライナナチスの手先だ」と喧伝するのか

・ロシア擁護論の主要因(その3)ーウクライナ政府による国境管理の状況をめぐって

・何が私たちの課題となるのか(その1)ー「アソシエーション」の構築とグローバリズ(新自由主義)の乗り越え

・    〃        (その2)ー国連の再構築と「9条イン―ターナショナル」の創設

(申し込み先)

  『飢餓陣営』55号一冊 ¥1500。

  飢餓陣営発行所 郵便振替00160-4-184978  号数と送付先を必ず記入のこと。

  発行日は8月の中旬。

 

 

 

 

 

 

コロナ感染記ーなんという無策、棄民政策か!!

コロナをやっつけた!!www
保健所から電話があり、本日をもって自宅療養期間(無症状7日間)が終了しました。
ほとんど無症状でしたので、確かに結果的には風邪程度と言えるでしょう。
しかし、それは結果論であり、感染したかどうかの初期の段階ではそう話は単純ではない。
今日感染研専門家が、風邪のようなものなので、むやみに医療機関や検査を受けに行かないで欲しいと、自分たちの社会的使命の自覚もなく、記者会見しました。
バカ言うんじゃなぇ、全員が風邪程度で済めばいいが、若年層も老人も、重症化している。老人の死者数だっておそらく従来の変異株と同じくらいの死者数となるだろう。
データ的に、ではなく、個々の人びとの病気を治すという責任なら、「多くが風邪」ではなく、「少しでも重症化」の人たちをどうするか、また風邪で済んだというのは結果論であって、初期には誰も解らないから医師を頼ろうとするのだ。
そんな単純なことが解らんのか!
彼らは何も患者の立場から対処しようとしていない、相変わらず殺人鬼集団だ。
私の場合は、医師が濃厚接触から10日も経っているから、症状もなければ検査不要と言った。しかし濃厚接触した人からだけではなく、他にも不安があったので念のためにと紹介状をお願いし、検査したらたらみごとに陽性であった。
さて、問題は保健所から連絡が来て、症状を尋ねられるのだが、
極めて単純化された10個程度の質問は、素人の自分で判断しかねる微妙な症状もある。老人など日々の体調はデリケートに変化するからだ。
それも自己判断で症状がないと言えば、それでは待機期間の起算日が確定できないから困る、という。
ではあえてこれこれの症状にしときます、と言えば、その日から七日だと決めつける。
いやいやその症状で決めるなら、昨日も同じ症状があったからもっと後の日にちにして欲しい、と訳の分からないやり取りになってしまうのだ。
不安な時に、それは症状ですと保健所に言われれば、そうかと思うし、しかしその程度のことはしょっちゅう起きているし、うーんもう分らん、好きなように決めてくれ、ということになるのだ。
こんな状態で、つまり待機日数をこなしたということは、ウィルスが死滅したということだとすれば、早く活動したければ、症状が残っていても「ありません」と自己申告して解放されるわけだ。実際そうした老人を何人か知っている。
すると巷では、無症状者と自己申告仮治癒者がかなりあふれていることになる。この爆発は、明らかに濃厚接触の報告制度をなくし、検査キッドを出し惜しみし、ベッド数を増やさず、コロナ患者を敬遠する医師を野放しにした岸田政府と行政の棄民政策だろう。
しかも、欧米ではエアロゾル=空気感染だと昨年には発表しているのに、日本は今回やっと空気感染だと言っている。
英国では、毎日出勤前にPCR検査をし、陽性なら出社禁止が徹底されていると聞く。
またアメリカは、最盛期多くの大学(ハーバード大など)では学校側が学生に毎日PCRを実施、または週二日(スタンフォードなど)検査をして対面授業を行ってきたと聞く。
なぜ日本は、検査キッドはない、医師は少ない、ベッドは少ない、検査機関が少ない上に、濃厚接触かどうか報告もしてくれないのに濃厚接触ならかかりつけ医師の紹介状がなければ検査もできず、医療につながらない。今回そのかかりつけ医師にも行くのをやめてくれという。要するに実質5類扱いにしてしまっている。
不思議なのは誰も感染症医療そのものを拡充しようとはいわないのだ。
今後10年に一度は未知の感染症が流行ると言われているのに。
待機期間中沸々怒りが湧いてきて、ひそかに第二の山上徹也を期待してしまうことを告白しなければならない。

安倍晋三への公開抗議文―2021年9月17日全国霊感商法対策弁護士連絡会(忘備録)

 ◆公開抗議文

衆議院議員 安倍晋三 先生へ
 
                         2021年9月17日 

 

東京都千代田区永田町2-2-1
衆議院議員会館1号館 1212号室
衆議院議員 安 倍 晋 三 先生    
山口県下関市田中町2-16-11
衆議院議員 安 倍 晋 三 先生      
                    全国霊感商法対策弁護士連絡会
                    代表世話人 弁護士 平岩 敬一(横浜)
                代表世話人  同 郷路 征記(札幌)
                代表世話人  同 中村 周而(新潟)
                代表世話人  同 河田 英正(岡山)
                代表世話人  同 山口 広 (東京)
     事務局長   同 川井 康雄(東京)
     連絡先:東京共同法律事務所
     新宿区新宿一丁目15番9号さわだビル5階
     電 話:03-3341-3133
     FAX:03-3355-0445 
 私たち、全国霊感商法対策弁護士連絡会は、世界平和統一家庭連合(略称「家庭連合」、旧世界基督教統一神霊協会、以下「統一教会」といいます。)による霊感商法被害の救済と根絶のために、1987年5月、全国の弁護士約300名により結成された弁護士の連絡会です。

 昨今、国会議員や地方議員の方々が統一教会やそのフロント組織の集会・式典などに出席し祝辞を述べ、祝電を打つという行為が目立っています。これらの議員の方々の行為は、統一教会により、自分達の活動が社会的に承認されており、問題のない団体であるという「お墨付き」として利用されます。

 家庭連合は、統一教会と名乗っていた頃から、信者の人権を抑圧し、霊感商法による金銭的搾取と家庭の破壊等の深刻な被害をもたらしてきた反社会的な団体であり、家庭連合に名前を変えてからもその体質は変わっていません。かつての霊感商法合同結婚式に関する多くの批判的報道から時間が経過したことで統一教会の実態を知る国民が減っている中で、政治家によるお墨付きは、統一教会による反社会的な活動を容易にし、また、その反社会的活動の是正を困難にするものとして悪用されます。これは、政治家にとって、決して本意ではない筈です。

 そんなことから当連絡会はかねてより政治家の皆様が統一教会(家庭連合)と連携することがどのような社会的弊害をもたらすか考えて慎重な対応をされるようお願いしてきました。2019年9月27日には、全国会議員に向けた要望書を発出しているところです。要望の趣旨のみ、以下に改めて記します。
1.本年(注:2019年)10月6日、愛知県国際展示場で開催される「2019孝情文化祝福フェスティバル中部大会」は旧統一教会が勢力を誇示し、政界への浸透策を推進するためのものです。この会に参加したり、賛同メッセージを送るなどしないで下さい。

2.統一教会やその正体を隠した各種イベントに参加したり、賛同メッセージを送らないで下さい。

3.各種の公職選挙法で定める選挙に旧統一教会信者らの支援を受けないで下さい。結果として信者らの反社会的行動をあおることになります。

4.ところが、本年9月12日、韓国の統一教会施設から全世界に配信された統一教会のフロント組織である天宙平和連合(UPF)主催の「神統一韓国のためのTHINK TANK2022希望前進大会」と称するWEB集会において、安倍晋三内閣総理大臣の基調演説が発信される事態が生じました。これを統一教会が広く宣伝に使うことは必至です。上記要望書の要望を全く無視したものというほかなく、当連絡会としては深く失望し、今後の被害の拡大に強く憂慮しております。
 安倍先生が、日本国内で多くの市民に深刻な被害をもたらし、家庭崩壊、人生破壊を生じさせてきた統一教会の現教祖である韓鶴子総裁(文鮮明前教祖の未亡人)を始めとしてUPFつまり統一教会の幹部・関係者に対し、「敬意を表します」と述べたことが、今後日本社会に深刻な悪影響をもたらすことを是非ご認識いただきたいと存じます。

5.安倍先生が今後も政治家として活動される上で、統一教会やそのフロント組織と連携し、このようなイベントに協力、賛助することは決して得策ではありません。是非とも今回のような行動を繰り返されることのないよう、安倍先生の名誉のためにも慎重にお考えいただきますよう強く申し入れます。また、事の重大性に鑑み、公開抗議文として送付するとともに抗議文を公開させていただく次第です。
 あわせて、今回のUPFのWEB集会の基調演説のビデオメッセージを提供された経緯について明確なご説明をいただきますようお願いします。
 本書面に対する回答は、下記にお願い致します。

連絡先:東京都新宿区新宿1丁目15番9号 さわだビル5階
東京共同法律事務所
弁護士 山 口  広
TEL 03-3341-3133
FAX 03-3355-0445

子安宣邦阪大名誉教授(日本思想史)の深く鋭い安倍晋三追悼コメント!

子安宣邦阪大名誉教授(日本思想史)はFacebookでこのようなコメントをしている。

 

私は自著『「維新」的近代の幻想』の「あとがき」でこう書いた。「一九四五年の敗戦とは作り替え可能なものとして国家を見ない民族的、神話的国家観の敗北であったはずです。それは新たな「制作の秋」であったはずです。だが制作の主体となりえなかったわれわれは戦後七十余年のいま歴史修正主義的政権によるもう一度の敗北を体験させられようとしています。私はいまこれを書いている八月十日の新聞は前日の長崎で核廃絶への願いを被爆者たちと共に語ろうとしない安倍首相の姿を伝えています。核兵器禁止条約への署名を拒否する安倍首相はそのことの結果として、われわれを人類史における道徳的敗北者にしてしまうのです。われわれはこの屈辱にたえることはできません。ほんとうにこれを屈辱だと知れば、「制作の秋」とは今だということを知るはずです。」これは「二〇二〇年八月一〇日」の日付をもつ文章です。私がもっとも遺憾とするのは、われわれ国民を人類史の道徳的敗北者にしてしまう安倍前首相を国民の手で政治的世界から葬り去ることのできなかったことだ。

(子安 宣邦 | Facebook 2022.7.10)

安倍晋三の暗殺に関する、あらゆる識者やジャーナリストの言説よりはるかに深く、日本近代のパースペクティブに置きなおしてこの「悲劇」を国民の「悲劇」に置きなおしたものであろう。
これほど共感できる追悼コメントはない。