■「鬣」、三上治、レヴィナスどころじゃない、陰謀の小沢一郎秘書逮捕

江里昭彦氏より、「鬣」30号が届いた。御礼申し上げる。
いつもながら、ありがたいことである。江里氏も鬣も今最も好
感のもてる書き手であり、俳誌である。このひたむきで、生真
面目な俳誌は、迷走する俳壇の詩誌の中にあって編集方針が、
ブレず、ひとつの良心だといっていい。

中身をパラパラとみたが、久保純夫編「鈴木六林男全句集」が
鬣賞を受賞していた。よかったよかった、久保氏もいくらか報
われることであろう。もっとも、この編集委員の立ち上げから
作業までのプロセスで、彼らの意識下に伝統派や家元制度的な、
「正統」意識のつまらなさをみてしまったわたしは、おやおや
そんな意識にもたれかかっていると、足元をすくわれるよと危
惧をしていた。案の定、『国文学』12月号臨時増刊号の久保
氏の「桂信子と鈴木六林男」小論は、モチベーションの低いつ
まらない焼き直しであった。その程度のものを平然と書くので
あれば、後進の高橋修宏にでも譲ったほうがよかったかもしれ
ない。俳誌も風の便りに廃刊と聴く。久保氏は、もともともっ
と力のあるひとなのだから、戦略の建て直しをして、頑張って
ほしいものだ。
それにしても、『国文学』の編集部も韻文となると途端につま
らない寄稿者をかき集めるものだ。ステロタイプなメンバーば
かり。おいおいなんでこの人が?みたいなのが平然と名前をつ
らねていたり。どこも韻文系となると途端に編集者の低レベル
と馬脚を現す。困ったものだ。

なお鬣掲載内容については、改めて採り上げたい。


先輩から、三上治の講演録をいただいた。
長文につき、時間がなくて完読しきれていない。
ひとつの「事件」の歴史的位置付けは、最低30年はかかる、
というのがわたしの常識である。
68年革命の総括はここ10年間ぐらいでやっとまとまってき
たといっていい。攝津幸彦論でも根底で全共闘運動の影響を多
分に受けている面があることに触れているが、今の若い人には
もうひとつ意味が読み取れないであろう。実際バカな若者が
どこかでこじ付けがましいが面白い論文があったと暗にわたし
の文をことあげていた。
全共闘運動は、ゲバ棒を振り回していただけの運動ではないの
だよ。結局、この68年革命での提示した問題と未消化の問題
がそのまま現在の混迷する思潮に流れ着いている。
それは、今の政局が結局1930〜40年代論に直結している
と同様に、68年問題は、政権交代と国家・社会モデルを喪失
した現在を今後どうしていくか?という端緒を提供していた運
動であった。
これもまたいつかじっくり書きたい。


今週の現象学研は、引き続きレヴィナスだが、昨日テキストを
購入してくる始末。
時間のないわたしは、結局メンバーのレポートに頼り、西研
んの明快な解説をなぞっているだけだ。しかし、この研究会は
わたしが一番年長で、出来が悪いのだが、とても心地よい。そ
れは西さんの無類の人間的暖かさと誠実さによるものだ。
本日書店から、山崎行太郎の『小林秀雄ベルグソン』入荷
連絡があり、自分の関心の側からアプローチしてついていき
ますので、どうぞ寛容な取計らいをお願いします(笑)。


最後に、書きたかった小泉−竹中一派のかんぽの宿収賄事件
だが、小沢政治資金事件によってみごとに隠蔽されようとし
ている。陰謀がこれほど明白なこともない。
飯島元秘書官のいうB層(世論操作の対象として、彼らが2
級の国民と規定した頭の無い層。飯島が郵政民営化に当り、
ターゲットとして利用した。)のわたしにもその権力の恣意的
な行使はミエミエであるからだ。

書く余裕がなくなったので、この小沢一郎をターゲットとした
陰謀事件が画策されていることを、すでに1月段階で予告した
国際ジャーナリストの小野寺光一氏のブログを紹介しておく。
   ↓
http://archive.mag2.com/0000154606/20090117121526000.html

また、西松建設献金は多数に行われており、森、尾身、二階、
自民党にも多数渡っているにもかかわらず、今亀井静香だけが
嫌疑をかけられている。この小沢一郎の処理手法は政党をまたぎ
一般的に行われている方法にもかかわらず、小泉に敵対政治家の
みが陰謀のターゲットになっていることはどうしたことだ。
  ↓
http://yawanews.blog82.fc2.com/blog-entry-1073.html