■「国策捜査」検察はキーマン高橋嘉信元秘書を見逃す


今日特捜は小沢一郎の元秘書石川智裕衆議院議員参考人事情聴取
したとのこと。


この西松建設献金の仕組みを作った当時の秘書は、高橋嘉信元秘
書てあり、95年より2000年までは彼が取り仕切った。
もし小沢黒なら、元凶はこの高橋嘉信ではないのか?
既に時効となるため放置しているのか?


しかし、もしこのダミー会社経由の仕組みが当初からあくまで西松
建設の献金であると、小沢が認識していたかどうかの確証を得よう
とするなら、当然高橋嘉信の証言から追っていくのが筋だろう。


高橋嘉信には一切手が伸びてない。
不思議なことだ。


憶測であるが、彼が、自民党に寝返って岩手4区支部長ポストと今度の
選挙の岩手4区立候補に際しての自民党公認を得るにあたって、裏
で事前に自民党漆間巌に情報提供がなされていたのではないかと
いう疑惑を持たざるをえない。


いわば、「協力者」である。


明らかになってきたのは、検察はかなり早い段階から小沢潰しのタ
イミングを狙っていたとのことだから、取れるところから直接間接
の情報は入手していただろう。


それしかこの事態は理解のしようがない。


ところで、その高橋嘉信元秘書だが、読売朝刊の3面だったか5面
だったかに、ベタ記事で小さく「自民党高橋嘉信氏の公認取り消
しの検討に入った」と載っていた。


こういう懐にいて敵に寝返った人間は、敵に情報を抜かれて、こうして
問題が起きたときにはあっという間に捨てられる。
哀れなものだ。


さて、特捜はこの微罪でどこまで小沢を責めれるのか?
恐らく強引な辻褄あわせで何か斡旋収賄罪まで持ち込むのだろうが
難しいのは、この程度のことは恐らく自民党の派閥のボス当りなら
みんなやってるだろうに、辻褄合わせをすればするほど何で小沢だ
けが?しかも選挙の前で?と疑問に思われるわけで、特捜の恣意的
な一罰百戒体質が問題視されてしまうというアンビバレンツに陥る。


実際、従来と違って、今回の特捜の権力の発動が極めて乱暴であり、
この捜査着手を許可した麻生総理そのひとのどす黒い秘密警察的体
質を「週間現代」以外の全ての週刊誌は問題視している。


国民も正義という鎧のしたの暴力をそれとなく感じ取っており、小
沢のポイント低下程には、麻生へのポイントを上げさせてはいない。


それにしても、特捜のリークをそのまま垂れ流しして、大々的に小
沢悪人説だけを謳ってている読売はひどすぎる。


結局、特捜は世論の風向きの中で、捜査の着地点を決めていくこと
にならざるをえないだろう。それは検察が自らを客観的に正義だと
見せようとすれば、国民の喝采がどの着地点で得られるかというこ
とに神経質にならざるをえないからである。


なぜなら、選挙の前に、政権交代の可能性という政治状況があり、
それを潰そうという画策が、もともと政治的である限りにおいて、
検察のレーゾンデートルを自ら危ういものにしているからである。


どす黒い画策はブーメランのように、自らを危うくするのは、昔か
らの倣(なら)いなのさ。