教育と医療は市場原理主義に委ねてはいけない!

今日のBlogの収穫は、教育問題への言及が、うれっこの宮台真司内田樹両名が共に採り上げていたことである。

それも、共通して市場原理主義、あるいは「利益」があるという思考法を批判している点である。

宮台真司は、社会学的なアプローチによる政権交代を含めた時事政治見通しを披瀝している中での論評だが、『日本の難点』を一通り読んでおくとそのパースペクティブと教育だけでなく社会全体への提言がとても妥当なものだと理解できる。


ただ、『日本の難点』では、九条改憲論と専守防衛から先制攻撃論への転換を唱えるあたりは、少し飛躍が激しくて論理の脇が甘く共感しにくかった。


社会についての見解には、眼から鱗がいくつもあった。例えば、
アメリカは宗教国家であり、ヨーロッパ社会は談合社会である。特殊な社会という意味ではアメリカであって、ヨーロッパ社会の方が一般的である。


また、「保守」の意味するところがアメリカとヨーロッパでは逆向きになるなどの点である。
もちろん日本人の理解はヨーロッパに近いということ。


読んでお楽しみというために、わざと肝心の内容を抜いて解説しているので解りにくいと思う。
では、Blogを紹介しておきます。
http://www.miyadai.com/?itemid=777#trackback


次に、内田樹ですが、いつもどおり原理的な深さで教育の俗論を切り捨てています。橋本知事や自民党や財界や尤もらしい点数至上主義の教育バカママはよーく読んで日本の未来を担う子供たちの邪魔をしないように。

内田樹の研究室「教育のもたらす利益について」
http://blog.tatsuru.com/2009/09/10_1430.php


尚、内田については以前小沢一郎の西松献金虚偽記載事件の折、小沢をメディアに乗っかって尤もらしい俗論で批判していたが、管理人俳愚人は内田批判をおこなった。
内田の時事ネタ政治論は時々そりゃぁオカシイだろうという俗論があるので注意が必要である。
青春期マルクスボーイだったと自白するのだが、基本的に東京のええとこのボンボンなんやな、哲学や社会文化論に比べて突っ込み不足。