もう大方の日本人は、政府どころか専門家やマスコミの過小にとりつくろう言動を信じないだろう。
「フクシマ」の拡大と海洋放射能汚染がとまらない。
東京電力福島第1原発で放射能汚染水が海に流れている問題で、東電は21日、事故直後に流出防止工事をした2011年5月以降も、2、3号機のトレンチ(ケーブルなどの配管用トンネル)にたまった高濃度汚染水が海に流出した可能性があり、ストロンチウム90とセシウム137で最大計30兆ベクレルに達するとの試算を発表した。
東電が規定している放射性液体廃棄物の平常時放出管理目標値と比べ、二つの放射性物質で約60倍になる。
東電は海への流出量の最大値について、ストロンチウム90が10兆ベクレル、セシウム137が20兆ベクレルと試算。放射性物質が流出するルートとして2、3号機のトレンチのほか、汚染された地下水の流出も否定しなかった。
一方、漏れ出た期間を12年12月以降と最も短くした場合の試算でも、ストロンチウム90とセシウム137の総量は計1兆7000億ベクレルで、管理目標値の10倍超となった。12年12月を起算点とした理由について、東電は同月に実施した地下水観測用井戸の調査で、放射性物質が検出されなかったためと説明した。
今回の試算はストロンチウム90やセシウム137が対象。限られたデータに基づく試算にすぎず、東電は「今後も評価精度の向上に努める」としている。
高濃度汚染水の海洋汚染をめぐっては、事故直後の11年4月、ヨウ素131が2800兆ベクレル、セシウム134と137で計1900兆ベクレルが漏れ出たと試算されているが、今回の結果には含まれていない。
(時事通信2013年8月21日21:01)
素人の国民が言ってきたこと、心配してきたこと、これがすべて現実のものとなって、東電では手におえないとほぼギブアップ宣言だ。
それにしても政府も、経産省も、当事者意識を欠いてまったりと日常がすすんでいることか。
マスコミは、芸能ニュースや食い物特集に膨大な時間を使うが、原発汚染には余程の東電発表がないかぎり取り上げない。あるいは取り上げてもあっという間に心配そうな顔つきだけしてやり過ごす。フクシマの現場の実態など特集も組まず、わたしたちは多くがネット情報に頼っているのが実情だ。
昨日民主党が、フクシマの汚染対策のため対策本部を設置して、政権に対処の提案をしていくと発表。民主党は事故当時の対処をめぐって批判もあるが、あの時の惨事にとりうる対応としては誰しも似たり寄ったりだったのではないかと思っている。むしろこの何万年という時間を要する事故収拾に当事者意識をもって、与野党を超えた対応をしようという点では評価できるだろう。もちろん党としてのガバナンス能力を示す狙いもあるのは当然だろうが。
元外務官僚が言うには、200カイリの排他的経済水域は、国家が適切な管理下にあることが前提で、これだけ放射能汚染が太平洋全域に広がっていくと、各国から非難と責任追及が出て、最悪は我が国の排他的経済水域を放棄させられる可能性があると述べている。
汚染水タンクの寿命は五年、残る寿命は残り三年。しかしすでに高放射線のために劣化が激しく、ボルトは錆継ぎ目がいたるところで漏れてきているのではないかと。東電が原因が解らないとうろうろしている間に、一斉にタンクから漏れ出て海に流れ込んでいく光景は戦慄させられる。
また凍土方式も、完成するのにはあとあと一年かかる。しかも確実な効果は未知数だというのだ。
そしてこうした諸施策の莫大な費用は、すべて電力料金の値上げで賄っているのである。それにも拘わらず、まだ原発は安いとうそぶく。これでは消費税値上げ分も社会保障どころか事故対応費用として東電に注ぎ込まれるのではないのか?
アメリカのジャーナリストが言った。
日本は政治より、日本人が壊れていますと。
確かに、これだけの惨状が続き、東電がギブアップ状態なのに、この人たちは汚染の日本を脱出して、海外で優雅な生活を送っているらしい。
ネットで拾った情報なので確証はないが、わたしは東電の傲慢で無責任な企業体質をみてきて密かに間違いのない情報だと思っている。
ひとりぐらい、私財をなげうってフクシマで救援のボランティアをする者はいないのか。
エリートは腐っている。
東電のあの人達は今!
勝俣恒久会長
→日本原子力発電の社外取締役に再任(現在家族と共に海外在住)
清水正孝社長
→関連会社・富士石油の社外取締役に天下り(現在家族と共に海外在住)
武井優副社長
→関連会社・アラビア石油の社外監査役に天下り(現在家族と共に海外在住)
宮本史昭常務
→関連会社・日本フィールドエンジニアリングの社長に天下り(現在家族と共に海外在住)
木村滋取締役
→関連会社・電気事業連合会の副会長に再任(現在家族と共に海外在住)
藤原万喜夫監査役
→関連会社・関電工の社外監査役に再任(現在家族と共に海外在住)