森友学園事件佐川証言の感想―文書改竄と安倍夫婦の影響

今日は丸一日テレビに釘づけであった。佐川証言を観ていた。
一言でいって、ポンチ絵であった。
まるで元理財局長佐川証人は、確信犯的に安倍夫婦、官邸、政治家の特別の関与はなかったと、その件だけは明確に断言するのである。

佐川の癖として、裏に何かある場合格別断言口調になるようだと、元官僚経験者は指摘する。その断定は、安倍官邸関与も影響もなかったというときはひときわ明確に断定するのだった。

特に印象的だった点。
(1)改竄を職員から聞き取って勉強した。その限りで昭恵夫人の関与・影響はないと断言するのだが、すべての職員に訊いたのかという問いには、それはできたわけではないと答える。
ではなぜ佐川は断言できるのか、職員のなかでは昭恵夫人の存在と名前に圧力を感じた職員がいたかもしれないではないか。

(2)8億円値引きは正当な手続き、すなわた不動産鑑定価格に基づいてきちっと処理してきたのでその過程で何処からの圧力関与影響はなかったと断言する。
しかしその不動産鑑定価格そのものは、既に会計検査院のチェックで8億円値引きの鑑定価格はふつうではありえない鑑定だと報告が出ている。それを平然と全て問題なく処理されていると主張し続けた。
下記は宮本議員の会計検査院報告書の抜粋。

官邸、自民党などの裏のバックアップが透けて見えるのは、佐川の弁護人が、自民党お抱えで、過去小渕議員の政治資金問題、甘利元大臣の斡旋利得事件のもみ消しに携わった名うての権力側の弁護人であることだ。

さらにNHKの放映を見ていて多くの視聴者がきずいたが、佐川が安倍官邸が関与していたかいなかったかという質問の時は、佐川の返答より早くテロップで「関与はありませんでした」と流れたことだ。
NHKはなぜ答弁よりさきに打ち込むことができたのか?
またテロップは、すべての質問に流されたわけではなく、安倍と官邸の関与の有無についての質問に多く流された。そして「関与はなかった」という返答を繰り返し流した。
このNHKの不自然さは、安倍政権を擁護してきたグループが裏で事前に周到に準備したことを推測させる。

実は佐川証人喚問が決まってから、サンデーモーニングの官邸金授受人田崎が、妙に余裕綽綽で、証言を期待したいなどとのたまわっていたことに違和感を持った。普段ならみえみえの「安倍不都合潰し発言」を繰り出すのだがもっともらしい言い方だ。これは何かあるなと感じ取ったものだが、こういうポンチ絵が描けたのは、先に田崎は何らかの切り抜け方法を耳にしていたのだろう。

詳細の論評は沢山でてくるだろうが、これで幕引きにしてはいけない。下手人の昭恵、迫田の証人喚問まで、追及することが大事だ。
(Facebookより転載)