厚労省はまたまた患者の死の予感と覚悟を要求した「危険な症状」リストを発表した。
危険な症状に陥らないためのリストではないところが、厚労省らしい。
こんなものが症状に出たときは、もう手遅れであるのが実態だろう。
万一、死亡事例にあるように独居していれば、症状が出ても対処しにくい。
電話はつながらない、つながったとしても明日だ明後日だとか言われる、そのまま死んでしまうのがオチだ。
陽性者は全員隔離施設に入れること、これが前提でなければ、こんな指標はほとんど無意味だ。
twitterとFacebookでは連日私が提案しているのはアメリカの報告事例(リチャード医師)を参考にしたらどうだということだ。
すなわち、
陽性者になったその時から、体温とならんで血中酸素飽和濃度を検査することである。
肺炎になっても、この新型コロナは肺から特殊な物質を出させて、普通の肺炎の場合のような苦痛や呼吸困難で全身で空気を求めるような苦悶の症状がでない。スマホをいじったり、かなり進行するまでは通常の行動ができる、というのである。
従って、発熱しても重症化していることに気づきにくいというのである。
米国の報告は、発熱2週間以内に重症化し死亡にいたるとしている。
つまりアッというまに死に至るのが特徴だ。岡江久美子さんの例などはその典型であろう。
したがって、いかに早く重症化を発見し、早期投薬等の処置をとるかにかかっていると。
そのためには、一番手っ取り早いのが、血中酸素飽和濃度の低下をみていくことで可能だとしている。
肺炎によって肺から血液に酸素が送りこめなくなってくるのである。
この検査機器は、パルスオキシメーターといって、アスレチックジムなどでも体調管理に使われており、使い方も指を入れて爪の上から血管中の酸素濃度を検知する。
アメリカでは普通に薬局で売っており、日本でも通販で売られているようだ。値段も個人で買える範囲にある。いわば体温計とセットで持っておくのもいいだろう。
つまり、陽性判定を受けたら、
毎日パルスオキシメーターで検査し、血中酸素濃度の限界値を設定して患者から医師が報告を受ける、という方がよほど患者には安全である。
アメリカではそれによって、死亡させずに多くの知人を救ったと報告されている。
厚労省のだしてくるときの特徴は、医療施設を平時のままに限定して、患者をそれに合わせて受け入れようとする無意識の思考方法(医療崩壊防止)が、患者が一定数死亡しても仕方がないと無言に言っているようにしか思えない。
今のクラスター戦略は、医療システムを患者より優位に位置づけた戦略なのだ。
だいたいそれが破綻した挙句が、8割接触断絶戦略なのだが、
この後をどう着地させるのだ?
非情に難しい方法であろう。第二派、第三派の度に断絶することになり、生活へのダメージが大きすぎるだろう。
京大有志(医師教員らのチーム)の提唱するスウェーデン方式に切り替える時期に来ているのではないか。
「感染しない/感染させない国民運動」で、接触しても8割は防止できる。
ウィルスを体内に取り込まない方法を、国民一人一人が徹底する「技法」の習得と相互努力の戦略である。さして難しいものではない。
ウィルスと共存し、時間をかけて国民の抗体保有者(あるいはワクチン開発接種)をふやしていく。
経済ダメージは、コロナ死者以上の自殺者を生む予測があれば、接触断絶戦略は転換せねばならない。