リハビリ療法の画期的進歩は、人間の脳への認識を180度変える!

昨日、大阪公立大学の竹林崇教授のセミナー、「脳卒中後のリハビリ療法」を聴講。
人間の認識がもう古い古いと言われているようで、とても教示を得た。
昨年一年間、寝たきりから車椅子、その間痛みにたえられず自殺企図、その後運よくリハビリで日常生活に復帰できたのだが、それを思うと、リハビリはもっと治療行為の正当な位置に置かれるべきだと思ってきた。
 なぜリハビリ療法へ導いてくれる医師が少ないのか?
すぐ切り刻んでいかにも治療していると思わせる医師が多いのか?
竹林教授の話から知りえたことは、リハビリが医療現場にひとつのエビデンスを持って普及するのはアメリカからで、日本は2010年頃からのようだ。
どうりでりで、不勉強な老年医師は知らんわけだ。
リハビリ現場も若者ばかりだという謎がとけた。
さまざまな機能マヒへの作業訓練を経て、きちっとその効果を検証する、エビデンスがあるものだけが療法とされてきた。
認識を新たにしたのは、脳卒中で機能マヒしても、訓練で生活を回復できるまでに手足の機能は回復する、ということだ。
180日以内がもっとも効果が高く、放置してはいけない。
それはなぜか?
コペルニクス的転回がここにあった。
脳から指令が出て、手足は動かすものだーというのが今までの認識。
しかし、実際の体は逆で、手足を動かしていると、欠損した脳機能は、別の部位でそれをつかさどるように代位していくとのこと。
つまり手足を動かすことで脳が作られていく。
これは健常者の場合もいえるようで、指手足を動かすことで脳は活発に機能している。逆ではない。
これは、精神科医療でもいえる。脳機能の基本的コントロール物質であるセロトニンが、脳ではなくじつは腸内で作られ脳に送られることが解ってきている。腸内環境を整える、腸内細菌の重要性が、改めて認識されている。
感性を下位に理性を上位に崇める近代思想、すなわち理性的存在からエロス的存在へという転回ー竹田現象学の哲学的人間存在の把握が近代をこえる端緒を持つものだといえるのは、こうした医科学のエビデンスをともなって証明され始めていることである。
(Facebookより転載)
 
 
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