戦争を語るーまともな研究者の文脈に依拠しましょう❣

日独伊の枢軸国に統一的なイデオロギーなどありませんでした。
戦勝国が、政治的リベラリズムを統治原理とするために、ファシズムと一括りにするようになっただけのこと。
帝国主義国の世界植民地分割競争に出遅れて、国益確保のため打開するため、3国は自国の政治原理で戦争に踏み切ったということです。
事実、連合国は開戦時、ファシズムと言う言葉を使わずジャポニズムと規定しています。
 若い人が誤解していますが、今の権威主義国家ープーチン習近平、ライシ、ルカシェンコ、オルバン、エルドアンなどのように首脳同士が仲良くしたり、ロシアがアメリカの選挙に介入したり、ヨーロッパ各国の極右に資金提供したり、親密な連携があったわけではないのです。
これ重要な点で、勝った帝国主義国も実は敗北しているのです。
資本主義の矛盾が、ロシア革命と世界大戦を発生させた原因がはっきりし、ブルジョワジー自身が自分たちの横暴な政策を変えないといけないという認識にいたる。すなわち、市場の放任は危ない、国家の市場介入による統制を戦後の世界秩序としたのです。
政治的には、個人の自由解放を地主とブルジョアジーが独占するのは危ない、そこで初めて政治的リベラリズムが本格的にスタートします。
政治的リベラリズムなどは、まだ半世紀の実績しかありません。
しかし、時々書くように、このリベラリズムの流れが、ネオリベだし、リバタリアンであり、日本では輸入した中曽根内閣以降の自民党アベノミクス、マスコミ、文化左翼の主要政策だったわけです。
戦争を語る場合、ただの厭戦や被害者意識や絶対平和論としてではなく、歴史研究者の正しい知見に依拠して見直すことが大事だと思うのよーーーーん❣
(註)
アベノミクスの間違いは、世評いわれるような点にはありません。財政均衡論(財務省)からは批判されるが、彼らの指摘する破綻論は、先進国では起きていません。日本以外積極財政政策をとっても、結局ハイパーインフレも起きておらず、景気回復、賃金上昇を実現しています。
アベノミクスの決定的間違いは、2度にわたる消費税率のアップです。明らかに景気悪化をデータが記録しました。
それと中途半端で、アメリカの800兆円の国債発行みたいな大胆策は取れなかったということです。