首都圏反原連のファッショ的セクト体質が他の運動の阻害物になっている!

セクトと左翼批判、自分達の警察と一体化した管理デモに従わない批判者には罵詈雑言を浴びせ、集会から退去を強要し、警察に従わない参加者を追いかけ回して叱責する、こんなファッショ的デモをわたしは当初から痛烈に批判してきた。

6月下旬の高揚を迎えて、有頂天になった野間通易とはツイッター上で不毛なののしりあいもした。RedWolfが週刊誌にでて得々と未熟な運動論を展開したときは、うんざりしてまともに批判する意欲も失せた。

暴力が絶対的に悪である、などというアプリオリな規定は、大衆社会運動論としてありえない。暴力的になるかどうかは敵権力側との相対的バランスと、戦術展開のヘゲモー争いの過程で有利に展開できるかどうかの判断次第である。
でなければ、ジャスミン革命など一連の中東民主化革命は、否定しなければならなくなる。
そもそも暴力というとき、本来の意味はGevaltであってMachtではない。したがって警備警察の阻止線を突破ることは暴力でもなんでもない。
それを警察といっしょになって元に戻そうとアルバイトスタッフが突破者を追いかけまわす様相は異常というほかない。
(規制担当はアルバイト、アサツーデーケーから送り込まれている。アサツーデーケーは、総務省のネット監視業務を請け負っている)

反原連は、左翼デモとは違うことを売り物にしている。革マルとのいさかいがあり、運動の主導権を乗っ取られという危機感から、その言わんとするところは解らないでもない。なにしろ革共同など腐った党派に限って生き残っているからだ。

しかし、法令順守できなければ来るなという排除の論理、また組織参加(党派や労組)ではなく一市民参加というデモスタイルの規制は、確かに市民参加のハードルを下げて誰でも参加を容易にするメリットはあったが、同時に連合などには批判的な若者が多く参加しているユニオンまでも排除することになった。

実際に参加した知人の報告では、中大全共闘の旗をもった学生に、数人が取り囲み激しく旗を畳め、出ていけと執拗に詰め寄っていたと。たぶん民青のようだったと。セクトは禁じているはずが、この反原連には日共民青が浸透している。わたしがtwitterで論争のバトルをした主催者の女性も日共支持者と名乗った。

いくらデモをしても、自分のたっている日常意識を反省的にとらえ、そこから離脱して自らを主体に形成する論理を獲得しない限り、デモはただのガス抜きに終わる。それは日常の延長で気軽に参加しやすいという意識とは対極にある。
当該の問題を構造的に把握する深化を運動のなかで追及しない限り、この20万人の参加者の投票行動は地縁血縁職場縁宗教縁に絡めとられて政策変更に結果しないのである。

このデモの特色は延々と脱原発のスローガンを繰り返すのみ、かつて全共闘運動のような個々人の意見表明や論議の輪は全くない退屈なもののようだ。それはシングルイシューとしての様式先行で、事実原子力委人事には対応できず、岩上安身氏がその重大性をレクチャーして初めて知ったというお粗末さ。
従って、原発のもつ軍事的側面などを構造的に把握するリードをしないため、ベトナム輸出などが視野の外に置かれている。

総じて、デモは手段でなく、目的化されている。デモスタイルを容認できない他の運動は排除するという滑稽な思考である。

このいかにもポストモダン後の連中らしく、スタイルは目新しく映る。マスコミと御用学者の体制内化した意識におあつらえむきのこのデモは、「新しい」という表象をまとって支持され流通した。

わたしの眼は節穴ではない。いよいよ彼らのセクト的妨害行為が他の運動の阻害物になってきたようだ。イデオロギー排除を標榜しているものが、イデオロギーの権化とかしたのだ。

「新しい」と持ち上げた識者やコメンテーターは、もう一度この奇形的デモ主催者たちの思想をよく検討してみることだ。この程度を「新しい」というようでは、民主主義などますます後退する手助けしかできないぜ、バカも休み休み言いたまえということだ。

以下福島の人達の訴えだ。

【反原連解体!】首都圏反原発連合のスタッフがふくしま集団疎開裁判の会に対し、財務省上の「この場所を使うな」「ビラを撒くな」と恫喝
2012年09月29日19:04 反原発運動
首都圏反原発連合の傍若無人ぶりは、以前から各方面から伝えられてきていますが、28日(金)の時にも、そのことが顕わとなる「事件」が発生しました。

首都圏反原発連合のスタッフらが、福島集団疎開裁判の会が20時以降にいつも使っている財務省上の交差点の場所を使うな、別の場所に移って欲しいなどと指図し、疎開裁判の会メンバー達のビラ配りに対しても「配るな!」などと恫喝を加えてきたというのです。

「お願い」する反原連スタッフ(13分20秒頃〜)
http://twitcasting.tv/matudaira/movie/6600489

反原連は一体警察にでもなったつもりなのか?彼・彼女らに一体何の権限があってそんな越権的な指図が出来ると言うのでしょうか?

反原連側の言い分は、「抗議が終わってこの場所に人だかりが出来ていると通行に支障がるという参加者の声があった」とのことであり、飽くまでも「強制」ではなく「お願い」とのことですが、その「お願い」とやらを断ったら、どういうことになるのか、あの反原連のことですから、分かったものではありません。

要するに、セクト以上にセクト的な反原連は、少しでも他の運動体が目立つようになることを疎ましく思い、自分達を脅かすものと見なし、嫌がらせをすることも辞さない彼らのことですから…。

事実、反原連主催の首相官邸前抗議の参加数は8月以降減っており、それに比して他のアクションへの参加者数が増えているという事実があり、そうしたことが彼らの焦りとなり、露骨な妨害に繋がっているのでしょう。

現に、7月29日(日)の国会大包囲に備え、27日(金)の官邸前抗議を反原連が休んだ時に、再稼働反対アクションと福島集団疎開裁判の会の主催で官邸前抗議を行った際、あのMisao Redwolf氏が、「乗っ取りです」なんて逆ギレツイートしていましたし、他の何人かの反原連メンバー達は今週は官邸前に行かないように促すツイートをしていました。

また近日では、25日には反原連が経団連前抗議を行いましたが、同日は米原子力空母の横須賀母港化から4年の日だったのです。当日は、現地・横須賀では神奈川平和運動センター主催による抗議集会が行われ、都内の米国大使館前でも東電前アクション主催の抗議行動が行われていました。首都圏と名乗るにも関わらず、首都圏に最も近い「原発」である横須賀の米原子力空母を無視し、母港化4年のその日にわざわざ経団連前抗議を後から緊急でぶつけてきた(HP告知は東電前アクションが15日なのに対し、反原連は22日!)その意図を疑わない訳にはいきません。

東京湾に浮かぶ「原子炉」〜 原子力空母G.ワシントンは帰れ!9.25アメリカ大使館前アクション(東電前アクション)
http://toudenmaeaction.blogspot.jp/2012/09/925.html
9.25緊急!経団連会館前抗議(首都圏反原発連合)
http://coalitionagainstnukes.jp/?p=1224

こういう首都圏反原発連合のやり方は、他のセクトの運動が伸張することを好まず、足を引っ張り潰そうとするセクトと何も変わりありません。問題はもはや野間易通氏やbcxxx氏ら特定メンバーの暴言だけではないのです。横暴極まりない首都圏反原発連合という存在をこれ以上許容するのか?という問題が反原発運動全体に問われていると思います。

私はもう反原発の方々は反原連主催のあらゆるアクションへの徹底的なボイコットをハッキリと呼びかけます。主催者が全てではないと言いいながら参加し続ければ、彼・彼女らはいつまでも数を自分達の正当性の担保として調子に乗るだけです。こんな集団に反原発運動を担う正当性などありません。

(参考)

「シングルイシュー運動の限界」http://d.hatena.ne.jp/haigujin/20120814
「官邸前デモのアポリアと主催者反原連のイデオロギー性」http://d.hatena.ne.jp/haigujin/20120807/1344313146