■電事連が原発批判ジャーナリストを排除する

鳥越俊太郎のテレ朝降板に続き、上杉隆氏 がキャスターを務める朝日ニュースター毎週火曜日「ニュースの深層」の番組スポンサーであった電気事業連合会が、そのスポンサーを下りたと報じられており、上杉隆も降板を余儀なくされるのではないか。
略称電事連は全国の地域別電力会社10社が作っている業界振興団体。
上杉はTBSラジオのレギュラーも降板が決定している。番組ホストの小島慶子のtwiteerでは、理由は番組内で某政治家のTBSへの抗議に対して、TBSのとった対応を批判したことだとしている。しかし本人が周囲にもらしたとしてtweetされて出てくる情報は、原発事故の東電批判も影響しているようだ。


どうも原子力発電を批判したり、本当の事を言うジャーナリスト・メディアを兵糧攻めにして排除にかかっているのではないか?
潤沢な宣伝費でTVCMを洗脳媒体として位置付けてきたわけだが、今後、官僚学者電力業界が一体となって、前福島県知事佐藤栄佐久氏の冤罪のケースと同様の合法を装った弾圧と排除を強めるだろう。

尤もらしい原発必要論のイデオロギー汚染によって、まだまだ愚民を生産する意図に満ちている。

しかし、果たして上手くいくか?
国民はこの惨事を自然界の現象として納得するほどバカではないだろう。
少なくとも、私は原子力発電がコストが安いなどという妄言は今回粉砕されたと思うし、代替えエネルギーへの国をあげた政策転換の声が、良識ある業界内部からも、国民からも沢山上がってくるだろうと推測している。
微力ながら、わたし個人はそういう人々と手を携えて行きたいと思っている。


参考として、電事連の清水会長の記者会見プレス発表(2010年12月)を掲載しておくる

電事連会長 定例会見要旨(2010 年12 月17 日)
会長の清水です。本日私からは、「新たな原子力政策大綱の策定に向けた電力業界の考え」について、申し上げたいと思います。

1.新たな原子力政策大綱策定に向けた電力業界の考え
わが国の原子力政策の基本方針である「原子力政策大綱」が5年ぶりに見直されることになり、来週21 日に第1回目の「新大綱策定会議」が開かれます。
私もメンバーになっておりますので、この場を借りて、見直しにあたっての私ども
電力業界の基本的な考えについて申し上げたいと思います。

まず、原子力は、いうまでもなく安定供給・環境保全・経済性の3つのEを同時達
成するための切り札であり、引き続き推進していくことが何よりも重要であるという
基本方針については、様々な時代変化の中にあってもいささかも変わらないということです。

その上で、将来に亘って原子力がその役割を確実かつ有効に果たしていくためには、現在の大綱が策定されて以降の状況変化なども踏まえて、より積極的に取り組むべき方策があると考えており、それらについて3点ほど申し上げたいと思います。

まず1点目は、原子力発電の着実な活用についてであります。
原子力発電所の新増設やリプレースに加えて、既存のプラントを最大限有効に活用
することが、3つのEの達成ためにも大変重要であります。
私ども事業者自らが、最新の知見・技術の導入や自主保安活動に取り組み、安全・
品質の向上に努めることが大前提でありますが、同時に、原子力発電所の設備利用率の着実な向上につながる合理的かつ有効的な安全規制に関しても議論していただく必要があると考えております。

2点目は、原子燃料サイクルの確立についてであります。
使用済燃料を全量再処理して、回収されるプルトニウム・ウラン等を有効利用する
ことは、先月開かれた国の「核燃料サイクル協議会」の場においても、中長期的にブレない強固な国家戦略として確認されています。

2私どもは、業界一丸となって、六ヶ所再処理工場の確実な竣工やプルサーマル実現などサイクル推進に取り組んでまいりますが、加えて、将来の再処理に備えるという観点から、貴重な燃料資源である使用済燃料の中間貯蔵施設を適切に設置することも重要な課題であると考えております。

3点目は、国際展開についてであります。10 月にベトナム原子力プロジェクトは受
注に向けて合意され、新興国への原子力輸出に向け新たな第一歩を踏み出しました。
新規導入国に原子力を展開するには、事業者だけでは対応しきれない国際間の問題等もあります。
こうした課題については「官民が一体となって積極的に取り組む」ことを、策定会議
の場でも確認いただきたいと思います。

以上、策定会議に臨む上で、私どもの基本的な考えを申し上げました。
原子力を推進していくためには、国民の理解と支持が不可欠であります。新大綱策
定にあたっては、国民に向けて平和利用の確固たる方針を示し、原子力の価値や意義について、しっかりとメッセージを発信していただくようお願いしたいと思います。