■サンデープロジョクト田原総一郎の「死」

本日2009,3,22、サンデープロジェクトというヨタ番組は、改めて死んでいるなと思った。


ジャーナリズムを装った番組の中では、比較的突っ込んだ局面もあるのだが、今回の「小沢秘書逮捕」事件では田原自身のつまらない予断と偏見にリードされている。


まず、田原はかねてよりの持論である小沢代表降板を、あたかも民主党の利益を装い枝野氏に降板の発言を誘導していた。


はたして降板が民主党に利益になるのか?
そうはならないだろう。なぜなら、支持率がそれでも自民党より上にまだあるということは別にして、この「国策捜査」の検察がかなり恣意的で、実績をつけなければいけないという検察の内部事情を反映しているものだということを国民は知ってしまっているからだ。


二階など権益をもつ現職の大臣が違反するほうが遙かに重大にもかかわらず、検察もリークはなしに等しく、この番組にも呼んで正したことがないばかりか、小沢とセットで論ずべきところを巧妙に避けてきている。


国民は、今政治資金の不明朗を問題とするばかりか、法の下の平等を示すべき検察が、一罰百戒という恣意的運用を伝統としていることに、民主主義の未成熟を慨嘆し、警察国家の色合いを濃くしたことに危機感をいだいている。


従って、民主党が今の段階で国民の危機感を代弁せずに、特捜への対抗的姿勢を示さなければ、国民の人権や法の平等をないがしろにする自民党と同一視されるのがオチである。
その点で田原は全く読み違いをしている。


はやばやと田原が熱心に小沢下ろしを誘導することは、小沢だけが恐い自民党の提灯持ちとしか思われないのではないか。


検察は3月の人事異動の季節に、これまた違例な全国から応援検事を招集しているようだから、やっきになって「巨悪」を立件しようとするだろう。


そうなったとしても、だからといって検察の捜査の不明朗さが免責されるわけではない。


枝野氏に対して自民党石原伸晃氏だ。このひとはいつもながら他人事のように「政治資金規正法は先ごろ罰則が強化されていた、それだけ重大なことだから、公党の代表が云々」と発言していたが、では自民党内部で現職の経済産業大臣という重職の二階には退任を迫ったことがあるのか?


自民内部の献金受領者の森や尾身の利益供与は前から噂さされているのだから、彼らが何故セーフで小沢との受領の仕方にどう違いがあったのかぐらいは説明しておくべきだろう。


わたしは、従来セーフであった誤記と返金・申告修正がある日突然ハードルが下げられて秘書が逮捕される事態にいたって、石原氏が偉そうに言うなら、自民党や福祉を標榜する公明党側から企業からの政治献金の全面禁止の声がなぜ出てこないのか?


なぜ小沢の側が言いだしっぺで、自民党は未だに沈黙なのか?
全く解せないというほかはない。


国民は、今民主党が本当に国民の了解している「民主主義」を内実のあるものにしていける政党かどうか見守っているのであ。
罪が確定していない「推定無罪」の段階で首をすげ替えるだけで組織を守り、事態の改善を一切してきていない旧来の自民党手法を警戒してるのである。

民主党がこの件で、恣意的なネオファシズムとしての検察と闘えなければ、とても国民の人権など守れはしない。


佐藤優がいみじくも、田原を「権力党」と揶揄したらしいが、田原は権力に近づきモノ申していると錯覚しているうちに、いつしか権力の電波芸者に成り下がったとしか思えない。