反トランプデモが席捲--グリーンカード保持者入国を認めると大統領令修正

大統領令で中東7カ国の国籍保有者を入国禁止にしたトランプに全米空港で猛烈な反対デモが繰り広げらている。

なにしろ一律無差別に入国禁止だから、軍所属のイラク国籍保有者まで入国ができなくなって拘束されていた。軍がそれを知り解放に動いて日常業務に復帰できたとも報じられている。

むちゃくちゃである。


余りの広範囲な反対デモのおかげで、本日の報道では、大統領令の修正を発表して、グリーンカード保有者は国益考慮して入国を認め拘束を解くとのことだ。

私もよく知らないが、グリーンカードを取るには五年以上かの米国社会への貢献が審査され、認められて初めて取得できる厳しいもののはずだ。
(昔は簡単だったようだが)

いままで居住を認められていた人にまで入国禁止は、どう考えても常軌を逸している。
アメリカ社会の反応は極めて健全である。
市民たちが押し寄せてとうとう大統領令を修正させてしまった。

さらに大富豪の共和党員ジョーンズ・コーンが、メキシコへの20%関税へ異論、阻止するために立ち上がった。
トランプは不動産屋だからモノの動きについて基本的に無知をさらしている。
どうかんがえたって、底辺労働力のヒスパニックと彼らの低賃金による安価のモノによって、米国が得をしていることは総体でみれば明らかなのに。

しかし、私はトランプのレイシズムの側面を評価しないが、民主党政権の経済格差政策を問題にした点で評価している。
やはり見捨てられた人々に誰かがスポットライトをあて、解決することがなければ健全な社会にはならない。
問題の入り口に全世界が立たされたばかりで、この問題をどう解決するかが先進国共通の政策として問われている。

すなわち、ファシズムかそれでも自由主義で乗り切れるか?
1930年代の解決は遅れた資本主義国はファシズムスターリニズムでのりきったが破綻した。
その失敗の経験だけは世界は持っている。

さて、アメリカ市民の健全さは日本には真似のできないものである。
デモで政策を変えさせる、このことを当たり前としており、また大統領府もその激しさを観ながら妥協する柔軟さをもっている。
今回初めて知ったが、大統領令といえども、連邦裁判所が停止命令ができる、実質的な三権分流が保証されている点だ。
日本は行政府の最高裁長官の任命で、行政府に従属した形式的司法の独立にすぎない。

しかし私はトランプが過激なだけでけつまずきながら進むが、危険な稜線を行くごとく世界の趨勢は似たように推移するだろうと歓迎している。

特に日本では、文化左翼(進歩派)が根拠もなく国家を否定し、安易にグローバリズムにのっかったことは否めず、その結果がグローバル企業による国家主権と国民の生活の侵害であった。

国家論無しに国家消滅を幻想して、国民への「富の再配分」機能を不問にしてきた日本的マルクス主義の弊害である。国家の再配分機能に責任をもってきたのは旧自民党など保守派であった。(今の自民党はバカな右翼)

もう一つの大きな問題は、アメリカ市民のようにデモで政策を変更させることに無頓着日本人の態度である。

政治を自然の季節の移り変わりのように観照する態度は、民主主義に遠い。
改めて、吉本隆明が問題にしていた「アジア的」という概念を精査する必要があるだろう。吉本は、ヴットフォーゲルの日本は「アジア的」段階はなかったとする例外論を批判して、「アジア的」停滞が、どれほど民主主義を接ぎ木しても歴史性に規定されつつ変容して受容されていくものだと述べている。

よく考えれば、トランプのレイシズムより世界に先駆けて安倍内閣と保守派はそれを徹底してきた。
そしてトランプは救済しようと白人労働者にスポットを当てたが、安倍内閣は移民どころか自国労働者の救済は黙殺し続けている。

対岸の火事見物のマスコミと国民は己の姿を鏡に映して見るべきだろう。

※校正してないので、誤字脱字ご容赦を。また不足箇所は随時追記します。