混迷の参院選挙戦に、賢明な設問の仕方で賢明な選択をしよう(前編)

今回の選挙戦の特徴が、見えてきた。
「支持政党なし」という名前の政党が総務省で許可され、堂々と名乗っていること。政党選択の投票用紙に、うっかり書き間違える可能性があり、なにより現状肯定の痴呆的選挙民をリードする罠として機能するだろう。きれいごとやこの世の中に完璧があると妄想する誤った思考をフェイクする。
この政党の選挙公約は、自民党とほとんど変わらないようだ。
もう一つは、自民党候補某女性候補だ。Twitterで指摘されていたが、政党名が表記されていない。自民党の政策を支持していなくても、女性で活躍してほしいと単純に思っているような人が、一票入れれば、本人は落選してもたちまち比例区自民党へカウントされる。やはり立候補者は、政党に所属している場合は、政党を表記すべきだろう。

つまり野党潰しのためには、なんでもありだ。
安倍政権が、それ以前の保守派と似て非なる右翼政党に変身させて、相変わらず自民党を名乗っているのと同様な、詐術をもって政権を確保して行こうという選挙戦で、警戒すべきだといえる。

大勢のそのようなムードは、安倍政権のマスコミ掌握で定着し国民もマヒ状態になりつつある。このマヒこそ顕著なのが、靖国参拝と同様な法や倫理を無視してでも強硬しているうちにマヒという無言の支持を得ることができると、右翼特有の大衆蔑視が根底にあることを理解すべきだ。

そのマスコミに当たり前のように君臨して、報道姿勢をとりながら日々ファッショ社会へリードしているのが、
田崎史郎(時事通信・現在は顧問)氏だ。
時事通信現役時代のもので自民党との癒着ぶりが金銭問題として証拠が出てきた。

平成25年分の「自民党本部政党交付金使途等報告書」によれば、2013年、自民党本部は4回にわけ、田崎氏に対して合計26万360円を支出している。個別には、13年5月9日に8万1740円、同6月3日に5万6140円、同10月4日に6万8740円、そして同10月31日に5万3740円。いずれも名目は「組織活動費(遊説及旅費交通費)」だ。
(ハフィントンポストより)

要するに頻繁に自民党の公演会へ出て、ギャラを稼いでいる。今回ギャラ自体ははっきりつかめていないが、一回50万円から数数百万円はいっているだろう。
また田崎氏は読売橋本五郎とともに、安倍総理と最も飲食回数の多いジャーナリストで知られている。
作家で元時事通信記者の辺見庸が、友人役員から聞いた話として、社長に就任すると、みずから安倍総理に挨拶に出向くとその癒着ぶり証言している。

共同も時事も戦前は国策により同盟通信社という母体を同じくし、右翼新聞であった。戦後GHQに解体され現在の二つに分かれた。根は国策プロパガンダ機関である体質は膿のようにたまったままだ。
朝日の星浩はCIA系と言われてきたが、そのうち尻尾をつかまれるかもしれない。
他にも、フジTVによく出ている共同通信時代経費の私的流用で退職させられたいかがわしい人物が自民党から立候補したようだし、まだまだ権力にするよって生活費を政党交付金や官房機密費(ともに税金)に群がって自民党を支えている小汚い自称ジャーナリストが多い。

筆者も業界の端くれにいた経験から、一言アドバイスしておくと、テレビのキャスターやアンカーの新聞社出身者は、大方使い物ならなくてテレビに出されていると思った方がいい。
新聞社とテレビの「格」の違いは、業界では歴然のだ。

こうしたジャーナリストゴロが、選挙戦もたけなわとなると、出ずっぱりでチクチク、ときに堂々と与党へのリードを発言していくだろう。

私たちが最も注意すべきことは、こうした安倍政権のマスコミコントロールが長引けば、アメーバのように配置された極右協力者が、類は類を呼び、次第に言論の「中国共産党中央電視台」化することである。

例えばそのひとつ、NHK経営委員籾井会長の退任と新委員発表があった。

経営委員でJR九州相談役の石原進氏(71)を新たな委員長に選任し、発表した。この日開かれた委員会で互選され、決定した。来年1月に籾井勝人会長(73)が任期満了となるため、籾井氏の再任も含む次期会長の選任を主導していくことになる。

 石原氏は東大卒で、1969年に国鉄入社。分割民営化後はJR九州で社長、会長を歴任した。2010年12月にNHK経営委員に就任。3年前の会長指名では籾井氏を推薦した経緯がある。

おそらく会長に就任すると思われる。
石原進氏は、日本会議福岡支部顧問である。朝日デジタルとてそれを伏せている。
トップがジャーナリズムの基本もしらず、矜持ももちえないまま君臨が続くと、出世したい下が、どんどん茶坊主となって堕落していくのだ。メーカーなら売れない商品ですむからいいが、公共電波はいやでも垂れ流され、ソフトに流されれば、洗脳は進む。
公職に就く者が、こうしたイデオロギー団体の構成員でいいのか?これが野党側の政治結社の関連団体であったら、蜂の巣をつついた騒ぎになるのではないか?それほど「常識」というやつが洗脳によって劣化しているのだ。

話が本論に行き着く前に紙巾をとってしまった。

簡単で、哲学的思考による「本当の考え」と「嘘の考え」を見抜く話は、次にしよう。