2016-01-01から1年間の記事一覧

高浜原発運転中止の大津地裁判断と文化左翼の「停止運動」の陥穽

司法判断として、原発停止は歓迎する。 一方で、先日の毎日新聞の伝えるところでは、福島廃炉作業の現況は大幅に遅れ始めている。 原因は、1.作業員が不足。 2.作業員高齢化で若者の作業員が補充できず技術継承ができない。 3.大学の核研究志望者がほ…

排外主義ブラック企業「フジ住宅」が歴史修正主義教科書採択に組織的関与か?!

またまた大阪です。 橋下徹の「教育改革」という子供無視のイデオロギー的再編政策の結果、大阪府の教育はがたがたになった。教師志望学生は避けて兵庫、京都へ向かい、いままでトップだった大阪は3位に転落。 中小生徒の暴力事件は、2014年度全国6い…

報道(表現)の自由を権力が、「公正」ではなく、「公平」概念で圧殺する−高市総務大臣発言

時間的余裕もないので、とりあえず識者からの発言もあり、この辺で私見を思いつくままにまとめておく。■高市大臣の無知か批判派潰しの偏向か報道・表現の自由に関して、高市総務大臣が2月8・9日の衆院予算委員会で、政府の再三の忠告にも是正されない場合…

大阪府住宅供給公社のHPがひどくみずらい!

このHPがひどく見ずらい。 空き部屋情報をもらうために、会員登録をするのだが、その登録画面を再度引っ張ろうとすると、迷路に入り込んだように分からない。 - 通常は、会員登録したら「マイページ」項目を設定して、自分の登録情報画面をワンクリックで…

第四回尹東柱追悼詩祭がまた廻りきました

はやいものです、また詩人尹東柱(ユン・ドンジュウ)の追悼詩祭が催されます。日韓のごく少数の詩人俳人民族主義者などで毎年細々と開かれてきました。昨年ははるばる韓国本土からの出席者もあり、少し賑やかになってきました。尹東柱はいまでは知らぬひと…

(続)「なぜ日本の男は苦しいのか?」安富渉教授の日本人解放論−忘備録

安富教授の女性装が男を解放し、ひいては日本人を解放するという深遠な話の第二段です。 これは、いってみれば日本近代の共同性の歪みを厳しく断罪した告発の論考である。 なお、赤字部分は、筆者がまったく同じように感じ、共感する部分。 ■前編➡http://d.h…

ロバート・ライシュ、エマニュエル・トッド、北田暁大、世界を切り拓く思想に光明をみる

わずか二日間で、どんより垂れこめたロンドンの空が一気に日本の秋晴れに変わったような体験をした。(1)ロバート・ライシュ「みんなの資本論」を第七芸術劇場で観る。 ライシュは、経済学者にしてクリントン政権下の労働長官。ハーバード時代クリントンと…

戦争準備着々、とうとうわが家にも自衛官募集のチラシが!

めずらしく筆者としては私事を書くのであるが、その理由は身辺にいよいよ戦争が露出してきたなと実感したためである。正月気分もおさまらない小正月に、このような自衛官募集チラシがポストに投げ込まれていた。若者の少ない老人世帯が多い住宅地域なのに、…

「なぜ日本の男は苦しいのか?」安富渉教授の日本人解放論−忘備録

敗戦を小中学生で迎え、軍国主義と民主主義の社会的激変に翻弄された男たちは戦後を病んだ。 吉本隆明、三島由紀夫、江藤淳など不毛の世代だ。 安富教授もその最後尾で、日本的病理を抱えて自殺衝動を何度も繰り返してきた。 女装は彼の病理の克服の形である…

教育現場で進む「道徳教育」の名に借りたオカルト思想を木村草太氏が斬る

先日、知人に「普遍性」とはどういう意味か、と訊かれたが、この木村草太氏の説明ほど解りやすく簡潔に説明できていただろうか? また客観性とはなにか、人文科学と理系の自然科学の客観性の違い−現代思想を学的に把握する基礎的な概念について説明もした。…

鋭い辺見庸ー安倍右翼内閣への対抗とSEALDs「現象」への苦言

辺見庸、この思想家で作家で詩人の名を識ったのは、はるか昔吉本隆明との対談『夜と女と毛沢東』だ。その後東日本大地震後の一連の著作・発言までは記憶の底に沈んだままだった。 いまやっと『1937』を読みかけている。筆者が注目する点は二つ。一つは「…

内田樹は文化左翼になりはてたのか?

とうとう内田樹がおかしくなったか。まともなことをあれほど言ってきたように見えた内田からしてこのテイタラク、文化左翼の劣化が激しい。共産党と同質の政治主義に陥ってしまったのか。 いまどき自由な校風だとか、SEALsが多くいる大学が抑圧的でなく、自…

菅官房長官の「マスコミ狩り」で「戦争ができるという常識」を洗脳する

ナチス第三帝国はヒトラーの片腕ゲッペルスの存在抜きには語れない。 安倍総理の空虚なひと時代前の政策は、滑りまくっているにも拘わらず手柄として平然と誇示している。ひとえにゲッペルス菅官房長官の「マスコミ狩り」の成果である。サブリミナル効果、と…

北田暁大は現在の「新しい運動」のいかがわしさが解っている。

SEALsが登場して、文化左翼がヨイショヨイショして、新しい運動だと担いで、言論商売にかまびすしい。辺見庸が指摘するように、やるべき時になにもせず、若者がヒートしてきたら傷つかずにやり過ごしてきた青春の不燃焼感を穴埋めしようと、また「知識…

故小川国夫に会ってきた--藤枝文学館を訪れて

年末もおしせまった頃、時間ができたので藤枝文学館を訪れた。 藤枝訪問は、同じ静岡といっても筆者の故郷からは遠く、風土を異にする。 いい意味で田舎で、人情は素朴でシャイである。静岡市から三十分足らずで、駅前に降り立ったときの印象はころつと変わ…

2016年(平成28)謹賀新年--日韓慰安婦問題「合意」について

新年明けましておめでとうございます。 本年も閲読の方宜しくお願い申し上げます。前回アップした朴裕河教授の慰安婦問題について言及しましたところ、翌日急転直下日韓両政府による、合意と「不可逆的」解決が発表されました。朴教授も急なことでビックリし…