本年2010年5月15日は西東三鬼生誕110周年にあたる。
ご存知の通り、三鬼は戦前戦後を通じて、現代俳句の礎となった新興俳句の旗手である。
いわば三鬼無くして現代俳句は無かったといっても過言ではない。
鈴木六林男の俳誌を譲り受け、三鬼が山口誓子を担いで発刊した『天狼』からは現在活躍中のトップクラスの俳人の多くを輩出した。
俳人協会、現代俳句協会ともに、三鬼の足跡の中にある。
関西の両組織が、手を携えて顕彰吟行会に協力する。
激動の昭和、新しい都会的感性を携えて、伝統派の生涯をかけた克服に生きた三鬼にはまだまだ新しい発見と学ぶべきものがある。
三鬼の名前も知らない若いひとたちに出会うと哀しくなる。
この機会に改めて三鬼を鑑賞してみよう。